【2025年最新】マニラの治安は悪い?旅行者向けに実際に歩いて検証した危険エリアと安全対策

マニラのBGC(ボニファシオ・グローバルシティ)の街並み。旅行者に人気だが治安には注意が必要旅行ガイド
近代的な街並みが広がるBGC。観光客に人気のエリアだが、近年は邦人を狙った事件も報告されている
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ここ半年ほどフィリピン・マニラで日本人への強盗事件が多発している。ニュースで見る限り、マカティで多くの被害が発生している。元々治安が悪いとされるマラテあたりならそいった被害がありそうだし、あまり騒ぎにならないかもしれないが、安全なイメージのあるマカティだったら駐在員やその帯同家族に影響がありそうで不安視されることだろう。

更に驚いたのは特に治安がよいとされているBGCにおいても強盗事件が発生しているという件。BGCの中でも9th Avenueと中心エリア、且つ時間も昼過ぎということで、至って普通の時間。観光客は安心して歩けるだろうし、人通りだって十分な通りだ。
マニラ首都圏で邦人を狙った強盗事件が発生、BGC地区でも安全神話が揺らぐ|グローバルニュースアジア -Global News Asia-

事件が増えている件についてはYoutuberなどがそれぞれ原因を考察しているが、正確なところは発表されていない。間違いなく言えることは事が落ち着くまで防犯意識を高め、危険な状況を最大限避けなければならないということ。

(追記:2025年8月現在)マニラの治安を巡っては、マラテ地区で日本人旅行者が深夜にタクシーを降りた直後に強盗に襲われ死亡する事件が報じられている(参考:朝日新聞)。こうした日本人被害はマニラ強盗事件の一例であり、従来から治安が悪いとされる地域だけでなく、BGCやマカティといった比較的安全とされるエリアでも起きているため、首都圏全体での警戒が必要だ。

今回マニラに1週間ほど滞在したので現在の街並みを見て回っていた。まずBGC
Bonifacio high street。歩行者エリアということもあり安全、観光客がたくさん。正直全く危険な感じはない。通りだけで言えば日本より安全ではなかろうか、という程。

マニラのボニファシオ・グローバルシティ(BGC)の街並み
近代的な高層ビルが立ち並ぶBGC中心部。日中は観光客が多く安心して歩ける雰囲気。

UPTOWN Mall。ここは初めて来たがここまで栄えていたのは知らなかった。通りもキレイで歩きやすく、散策していて非常に楽しい。三越も近くにあり、ここに来れば何でも揃うといった感じ。
この近辺でフィリピン人の身なりが少し怪しい人から道を尋ねられた。私はどうみても現地人ではないので通常まず道を聞く対象にはならない。直ちに接触を避けたが、昼、且つ人通りが多い場所なので身の危険を感じるという程ではなかった。

マニラ・BGCにある高級ショッピングモール「UPTOWN Mall」外観
BGCのランドマーク的存在「UPTOWN Mall」。多くの人が訪れ、明るく安心感がある。

ビジネス街にあるTrack 30th公園。日比谷公園を歩いている気分だ。

BGCの中心にある緑豊かな公園「Track 30th」
ビジネス街の真ん中にある憩いの場「Track 30th」。昼間はジョギングや散歩を楽しむ人で賑わう。

中々確定的なことは言えないが個人的には昼のBGCなら気を付ける分には特別危ないということなさいと感じた。

マカティについてもグリーンベルトやグロリエッタは言わずもがな、ビジネス街も昼に歩く分には特に危険は感じない。BGCと比べるとやや街並みに年季が入っているな、と改めて思った程度。

マニラ・マカティの主要道路マカティ・アベニュー
マカティ中心部の大通り「Makati Ave」。昼は人通りも多く比較的安全だが、夜は注意が必要。

グリーンベルトの中庭(?)エリアまではアヤラ駅から徒歩で一度も地上階に下りずに接続しており、まさに都会のオアシス。もちろんここで治安上の不安は感じない。

マニラ・マカティの人気ショッピングモール「Greenbelt」庭園エリア
都会のオアシス的存在「Greenbelt」。モールの中庭は観光客や地元の人々で賑わう。

一方、マカティ通り(Makati ave)の北側、ブルゴス通り(Burgos st)付近まで来ると様相が変わってくる。昼はさすがに大丈夫そうだが、夜になると街灯で十分に照らされないエリアがあるし、少し路地に入れば真っ暗だ。ブルゴス自体バーがある歓楽街ではあるが、全エリアが明るい通りというわけではない。

今回の滞在先は、マカティ通り北側の路地にある格安ホテル「Gomez House」。ホテル自体には特に問題はなく、設備もサービスも価格相応であった。ただし、立地にやや難点があった。周囲は細い路地に囲まれており、夜になるとかなり暗く、人通りも少ない。こうした環境には、タイやベトナムではあまり感じなかった独特の緊張感があった。

夜(と言っても午後7時頃)にセブンイレブンへ買い出しに出た際、店の出口付近でレディーボーイに声をかけられた。どうやら、購入した商品を少し分けてほしいという意図だったようだ。当然ながら、そのつもりはなく、その場を離れようとしたところ、突然ショルダーバッグを掴まれた。予想外の行動に驚き、とっさに走って逃げ出した。すると、レディーボーイも後を追って走ってきた。

幸いにも周囲には人通りがあり、ある程度距離を取ったところで相手は追うのを諦めたようであった。実害はなかったものの、不意の出来事にかなり動揺した。近年の治安に関する報道を見聞きしていたこともあり、多少の警戒心は持っていたが、実際にこうした体験をすると、あらためて慎重な行動の重要性を痛感する。あとやはりショルダーバッグはターゲットにされやすい。

マニラ観光では防犯意識を高め、危険を避けることが重要。特に深夜の移動はリスクが高いため、無理に市内へ出ずに空港で一夜を過ごすという選択肢もある。その体験についてはマニラ空港泊の体験記で詳しく紹介しているのでどうぞ。

全体的にみて、昼に観光客の多いエリアを歩く分には大きなリスクは少ないと感じた。ただし近年は「安全」とされてきた場所でも日本人被害が報告されており、旅行者は特に以下の点に注意したい。

  • 夜間の徒歩は極力控える
  • 移動はGrabなど配車アプリを活用する
  • バッグは前に抱える、または車道と反対側で持つ
  • 複数人での行動が安心
  • いざという時は抵抗せず命を優先する

より詳しい防犯情報は外務省の海外安全ホームページにも記載されている。
海外安全ホームページ: スポット情報詳細

私自身、昼間にかなり歩き回ったが特に危険は感じなかった。ただし「昼でも被害が発生している」のが現状であり、旅行者は“昼は観光を楽しみ、夜は慎重に行動する”ことが安全にマニラを楽しむポイントだろう。

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