マニラからパンパンガ州クラーク(Clark)へのバス移動は、以前はかなり煩雑な行程が必要だった。日本からクラーク空港への直行便は存在するものの、マニラ便に比べて高額で、マニラ経由を選ぶ人も多いのが現実だ。
しかし現在では、NAIA(マニラ空港)発のP2P(Point to Point)バスの登場により、利便性が飛躍的に向上した。歓楽街として有名なアンヘレス(Angeles)SMクラークで途中下車も可能で、旅行者にとっては非常にありがたい選択肢だ。
P2Pバスの乗り方と乗り場案内(NAIAターミナル3)
P2Pバスの発着は、NAIAターミナル3(主にセブパシフィック航空が使用)から出ている。もし別ターミナルに到着した場合でも、空港間シャトルバスを利用してターミナル3へ移動できる。
到着ロビーを出て右手、Bay11付近の道路側が乗り場になっているのでそこを目指そう。

バススケジュール(2025年5月時点)
2025年6月現在バスのスケジュールはこちら。24時間体制で運行しており、おおよそ1~2時間間隔で出発。終電や早朝便を気にする必要がなく、非常に利便性が高い。

バスの前に表示されている「CLARK」を確認してバスに乗り込もう。

車内の様子と支払い方法
P2Pバスは基本的に乗車後に運賃を回収される仕組み。日本の感覚だとやや戸惑うかもしれないが、フィリピンでは一般的な方式だ。
- 運賃:430ペソ(約1,100円)(2025年6月時点)
- 支払方法:現金のみ(お釣りは出るが小額紙幣が望ましい)
他の情報ではもう少し安かったので値上げがあったと思われる。
順番としては①行き先を告げる②バスの中で暗号のようなチケットを渡される③再度集金者が来るので運賃を支払う、となる。

車内は快適で、USBポートも一部の座席に完備。ただし全車両にあるわけではないため、モバイルバッテリー持参が安心。

SMクラーク・アンヘレスでの下車と所要時間
今回の移動では、月曜朝7時発の便を利用。車内は空いており、渋滞もなかったため、約1時間40分でSMクラークに到着。降車場所はSMクラーク正面で非常に分かりやすい。
ただし、夕方〜週末は渋滞が予想されるため注意。特にクラーク空港発のフライトに乗る場合は、時間に余裕を持って行動することが推奨される。下の画像はSMクラーク到着場所。

クラーク→マニラ方面への復路もあり
復路も同じくP2Pバスを利用可能で、NAIA空港行き・ケソン市行きなど複数ルートがある。行き先をよく確認して乗車しよう。以下時刻表、NAIA行きの深夜帯はやや頻度が落ちるがそれでも2時間に1本は運航されており、昼は大体1時間に1本のペースで運航されている。

復路を実際に利用した様子を以下の記事で詳しく紹介している。
→ 【体験記】SMクラーク→NAIA空港へ|P2Pバスの乗り方・所要時間・注意点まとめ
また、クラーク発のP2Pバスは空港だけでなく、マニラ北部のケソンシティ方面行きも存在する。
こちらも乗車体験済みで、バスの行き先表示・降車ポイントの詳細などを別記事にて解説。
→ 【2025年最新版】クラーク発ケソン行きP2Pバス乗車レビュー|注意点まとめ
マニラ〜クラーク間の移動は昔とどう変わった?
以前は、
- マニラ市内からタクシーで長距離バス発着地へ
- DAUターミナルからジプニーまたはトライシクルで移動
といった手間と交渉を要する複雑なルートだった。
今はP2Pバス一本で快適・安全・安価に移動可能。荷物が多い旅行者でも安心して利用できる。現時点で、最もバランスの取れた移動手段と言ってよい。
P2Pバスのよくある質問【まとめ】
マニラからクラーク、アンヘレス方面への移動が格段に便利になったP2Pバスであるが、初めて利用する者にとっては不明点や不安も残るはず。
以下に、実体験をもとによくある疑問点をQ&A形式で簡潔に整理した。要点だけを押さえたい場合は、本項を確認するだけでも十分。
Q1. どこから乗れるの?
NAIAターミナル3のBay11付近が乗り場。他ターミナル着ならシャトルバス移動かタクシーが必要。
Q2. 支払いは?
乗車後に車内で現金払い。430ペソ(2025年6月時点)。お釣りは出るが、小銭を用意しておくとベター。
Q3. USB充電はある?
いくつかの車両にあったが、ない場合も多い。モバイルバッテリー持参が無難。
Q4. 渋滞はある?
夕方や週末は大きく遅れることも。クラーク空港で飛行機に乗る場合は早めの出発を。