パタヤの市内移動は、一見シンプルに見えて実は迷いやすい。
理由は明確で、観光情報として語られている内容が、実際の移動判断には少し単純すぎるからだ。
ソンテウはどこでも10バーツ、Grabは便利、歩いても大丈夫。——確かに間違いではないが、時間帯・場所・状況を無視すると破綻する。観光で数日滞在するだけでは、この距離感や判断基準はなかなか掴めない。
本記事では、観光目線ではなく、5年以上パタヤで生活して分かった「現実的な移動の考え方」を整理する。安さ重視でも快適さ重視でもない。「その場で失敗しないための判断基準」をまとめた。
パタヤ市内移動の結論
結論から言うと、パタヤ市内の移動は以下で考えるのが一番ラクだ。
- 基本:ソンテウ
- ソンテウが使えない時:Bolt
- 短距離・ピンポイント:バイタク
- 徒歩:エリア限定
- Grab/タクシー:最終手段
重要なのは「どれが一番安いか」ではない。その時間・その場所で“機能しているか”どうかだ。
パタヤでは、移動手段の向き・不向きは、夜かどうかではなく目的地と滞在エリアで決まる。
また、パタヤは南北に長く、徒歩距離の感覚を誤りやすい。北パタヤビーチからウォーキングストリートまでは、歩くと40分前後。この距離感を知らないと、「歩けると思って疲れる」ことになりやすい。
この後は、それぞれを使っていい場面・使うべきでない場面に分けて説明する。
ソンテウは路線を外さなければ昼夜使える
パタヤのソンテウは、「夜は使えない」「路線が崩れる」と言われるのを見るが、正確にはそれは誤解。
基本ルールはシンプルで、路線通りに利用する限り、昼夜を問わず通常の使い方ができる。ビーチロードやセカンドロードといった主要ルートでは、夜間もソンテウが常時流れている。

路線の考え方や、実際に観光客が使う主要ルートについては、
パタヤのソンテウ完全ガイド|主要ルートと使い方を整理で詳しく解説している。
チャーター扱いになるケース
料金が変わるのは、以下のような使い方をした場合に限られる。
- 路線と関係ないホテル・施設への直行
- 途中で明確にルート変更を要求
- 複数人でまとめて専用利用するケース
観光客の個人移動では、そもそもこの使い方をする場面はほぼない。
※インド人観光客の団体は、複数人でソンテウをチャーター利用するケースがよく見られる。
夜のソンテウ利用
ソンテウソンテウは、路線通りに利用する限り、夜でも特に問題はない。ビーチロードやセカンドロードといった主要ルートは、夜間も通常通り運行されている。料金が変わるのは、路線外のホテルや施設への直行など、明確にチャーター扱いになる場合に限られる。

ソンテウは便利だが、路線が分からない移動で無理に使う必要はない。分からない時は、配車アプリに任せた方が早くて楽だ。
Bolt・Grab・バイタクの使い分け

パタヤ市内では、配車アプリやバイタクも選択肢になる。ただし、常に便利というわけではない。使う場面ははっきり分かれる。
配車アプリは「車かバイクか」を最初に決める
Bolt/Grabは、タクシー(4輪車)とバイクの両方を呼べる。
- バイク:短距離・渋滞回避・身軽な時(中心部なら30バーツ前後で収まることが多い)
- タクシー(車):荷物がある/雨/深夜/複数人/安全や快適さ優先の時
配車アプリは基本的にBoltが第一候補。
Grabは、Boltが拾えない時やマッチしない時の予備として利用すれば十分だ。料金は表示を見て判断すればいい。
バイタクは料金が読める時だけ使う
配車アプリを介さないバイタクは機動力が高く便利だが、観光客にとって一番のハードルは料金が明瞭でない点にある。
距離に対して高いのか安いのか、相場が分からないと判断できないため、
- その場で金額交渉が必要になる
- 妥当な価格かどうか分からず、気を遣う
といった点が、判断が必要になる分、移動の手間が増える。
使いやすいのは、以下のような状況だ。
- 料金が看板などで明示されている
- 日常利用で顔見知りのドライバーがいる
- ごく短距離で、多少割高でも気にならない場面

逆に、相場が分からない状態での初利用や、距離がやや長い移動では、配車アプリの方が心理的に楽だ。バイタクは、使い方次第では便利だが、料金感覚が分からないと判断しにくい移動手段でもある。

以前はバイタクを使うこともあったが、相場が分からない状態で判断するのが面倒になり、今は配車アプリで済ませバイタクは利用しなくなった。料金が見える分、移動のストレスは明らかに減った。
雨・深夜は確実性を優先する
雨天時は、ソンテウ・バイタクともに捕まりにくくなる。
深夜は、ソンテウを待つより配車アプリの方が早い場面が多い。
この時間帯だけは、価格よりも確実性を優先した方が結果的に楽だ。
ヘルメット事情は国で違う

タイのバイクタクシーでは、ヘルメットが渡されないことが多い。頼めば出てくることもあるが、そもそも用意していないドライバーも普通にいる。
これはタイでは特別な話ではなく、現場では黙認に近い運用が定着しているためだ。一方、ベトナムではバイク利用者の割合は高いものの、取り締まりが日常的に行われており、乗車前にヘルメットを渡す流れが習慣化している。
同じくヘルメット着用が義務づけられている国でも、実際の運用や現場の空気感はかなり違う。この差は、安全意識の高低というより、取り締まりの頻度と現場対応の違いが大きい。
ヘルメットが気になるなら、最初からタクシーを選べばいい。それだけの話でもある。
エリア別・移動パターン
パタヤはエリアごとに距離感や動線が違う。
そのため、同じ移動手段でも向き・不向きがはっきり分かれる。ここでは、実際に使いやすい移動パターンをエリア別に整理する。
なお、朝の時間帯に限っては、徒歩中心で動く方が気持ちいいエリアも多い。朝の時間帯に徒歩で回りやすいエリアや散策ルートについては、パタヤ朝の移動と散策ガイドにまとめている。
ビーチロード/セカンドロード周辺(中心部)
パタヤ中心部の移動は、このエリアでほぼ完結する。
- ソンテウ:最優先。路線通りなら昼夜問わず使いやすい
- 徒歩:短距離なら十分成立
- 配車アプリ:直行したい時の補助
中心部では、ソンテウ+徒歩でほとんどの用事が済む。わざわざ配車アプリを使う場面は限られる。
ソイブッカオ/サードロード周辺
中心部の内側に位置するエリアで、徒歩だけでは足りない場面が出てくる。
- 徒歩:エリア内移動は可
- ソンテウ:ビーチロード/セカンドロードに出る時の連携用
- 配車アプリ:ビーチに出る時や、ウォーキングストリートへ直行する場合に便利
ソイブッカオやサードロード自体は歩いて回れるが、ビーチ側や夜の外出では、徒歩以外の手段を前提で考える。
プラタムナック周辺
坂が多く、散策前提でない場合徒歩は厳しい。
- ソンテウ:近くにアプローチするためになら利用可
- 配車アプリ:パタヤサインやカオプラタムナック目当てならメイン利用
- バイタク:短距離なら使えるが相場感が必要
このエリアは、最初から配車アプリ前提で考えて移動するのがおすすめ。
ジョムティエン周辺
距離が長く、中心部とは性格が違う。
- ソンテウ:長距離移動の軸
- 配車アプリ:夜間や直行時の補助
- 徒歩:エリア内限定
ジョムティエンから中心部への移動は、ソンテウの使い方がポイントになる。
まとめ
パタヤ市内の移動は、手段そのものより切り替え方が重要だ。
- 基本はソンテウ
- 路線を外れるなら配車アプリ
- バイクは料金と安全を理解して使う
- エリアと時間帯で手段を切り替える
この考え方を押さえておけば、移動で迷う場面はほぼなくなる。
なお、パタヤへのアクセスや各エリアの交通手段を個別に確認したい場合は、パタヤ交通ガイドにまとめている。



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