2025年5月、フィリピン人の友人が故郷のミンダナオ島、Butuan(ブトゥアン)に用があるとのことでついでに旅行に誘われた。ミンダナオ島には行ったことがないのでいい機会だと思いついていくことにした。ミンダナオ島というとほとんどの観光客はダバオに行くのではないだろうか。あえて無名な地方都市に行くというのも面白い。日本人はほとんど行かないであろうButuanの紹介をしてみよう。
Butuan空港から移動
Butuanは大きいミンダナオ島の中で北部に位置している。マニラからだと飛行機で約1時間45分。セブに行くのとそんなにかわらない。地方都市なので1日あたりの便数は少なく、航空券はダバオ行きやセブ行きの方が2割程度は安かった。多くの場合LCCのセブパシフィックの利用となるので安い航空券を取るには2か月前の予約がおすすめ。
Butuan-Bancasi 空港到着。このスロープ式のタラップは初めて利用した。歩きやすいが混雑し詰まるので雨や日差しに弱い。地方空港らしく空港内へはタラップを降りて直接歩いていく。

荷物の受け取りターンテーブルではウェルカムダンスの催しがあった。掛け声が大きく非常に元気な民族舞踊。沖縄のエイサーに近いイメージだろうか。チップの受け皿を配置しているあたり沖縄との違いを感じられる。一日の到着便数が限られているからこそできるパフォーマンス。観光客としては心が躍る。

空港外観。非常に小さい空港。日本の空港で例えるにしても思い当たらないが、北海道の地方空港より小さかった。飛行機に外国人はほぼゼロだったがフィリピン人の帰省か何かでほぼ満席であった。
空港から市街までは車で20分ほど。バスもありそうであったが、ホテルが中心部から外れていたのでタクシーを利用することにした。グラブタクシーが多くみられ、主要な移動手段になっている。空港から市街までは200ペソ程度。なお、グラブカーは利用不可。

トライシクルとは少し違う現地の移動手段
移動手段はアンヘレスやマニラ郊外などでよく見るトライシクル、、に似た乗り物だ。正確な名前がわからなかったが、バイクに助手席と後ろに座席を付けたものなので、おそらくこれもトライシクルだと思う。基本的には巡回型の乗り物で市役所、病院、ショッピングモールなど主要な場所を回っている。1回20ペソと安価だが、巡回型なので目的地にすぐ行くとは限らない。旅行なら基本はグラブタクシーでしょう。

トライシクルの後ろの座席スペース。この座席が前のバイクに付帯している形だ。4人乗ることができるが、かなりきつかったのと、後ろが重くなるのでシート自体が後ろに傾いておりスリル抜群。

Butuanのみどころをいくつか紹介
Sto. Nino Diocesan Shrine。地方都市でもフィリピンの教会は立派で厳かな雰囲気がある。現在改装中のようであまり見ることはできなかった。


続いて行ったDelta Discovery park。小高い自然エリアにある公園。ここではジップラインができるとのことで見に行ってみた。

高いところにあるので入口から10分ほど歩いて登っていく。景色が非常によくこれだけで来てよかったと思えるほどだ。

肝心のジップラインはというと、確かに設備はあるがちょっと心許ない、というか老朽化しているように見える(下画像が出発地点)。スタッフのおじさんは進めてくるが、他にやりそうな人もいないので様子を見ることもできず、見送ることにした。正直流行っていなく挑戦する人が最近いるのか疑問。散策目的で来るところだろう。

Delta discovery parkの場所は以下地図に掲載。市街から離れてしまうのでタクシーで行く場合帰りのためにタクシーには待ってもらった方がいいだろう。今回タクシーを待たせていない、且つタクシーを呼ぶことができなかったのでヒッチハイクで市街に戻ることとなった。
続いてSM Butuan。SMモールなので内部はマニラや他と同じだが、バドミントンの公式戦がモール内で行われていたのが興味深かった。スポンサーの名前も見られ、買い物客が足を止めて見入っていた。興行的に考えればより多くの人が見るし、体育館で行うよりよっぽど有意義だ。

男女別々に分かれて2コートで実施。かなりレベルが高いので見入ってしまう。

多くの見どころはないが安全と地方ならではの魅力があった
ネット検索で見つかる見どころとしてはButuan国立博物館があるが、Butuanの歴史・文化の展示にはそこまで興味が湧かず行くことはなかった。地方都市の魅力は現地の生活ぶりを見ることや有名でない現地だけにある魅力を見つけることだと思う。実際この都市では外国人を見ることはなく、ちょっと珍しい目で日本人としての自分が見られた。
また、Butuanにはマニラのような治安の悪さはなく、圧倒的に安全。これが旅行者にはうれしい。また別で書くがButuanでトラブルにあった際も現地の方に助けられ本当に助かった。正直旅行者が長く滞在する場所ではないと思うが、ちょっと寄ってみてほしい魅力的な街であった。