「安宿より安いホテル」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるだろうか?そう、空港である。今回紹介するのは、バンコク・スワンナプーム国際空港での“空港泊”体験記。前回のマニラ・NAIA空港に続くシリーズ第2弾である。
なぜ空港泊?理由は単純、深夜到着だから
先日、日系LCC「Air Japan」にて成田からバンコクに飛んだ。安かった。満足だった。…が、スワンナプーム空港に着いたのは日付が変わる直前。そこからホテルに向かう?うーん…。
- エアポートリンクは営業終了
- タクシーしか移動手段がない(しかも高い)
- 深夜の移動はできれば避けたい(マニラほどではないが)
- そもそも滞在時間が短くてコスパが悪い
- 空港ホテルは高級路線で節約派には不向き
──そんなわけで、「空港泊」という選択肢が浮上した。
空港泊の現場レポート(23:00〜翌朝)
23:00頃:スワンナプームの夜はまだ静かじゃない
まずは到着後に1F(フードコート、バス乗り場)、2F(到着ロビー)、3F(レストランフロア)を巡回してみた。昼間のような喧騒はないが、それでも旅人、空港職員、ベンチに寝転がるバックパッカーたちでほどよく賑わっている。

ベンチを陣取って本格的に就寝モードに入る人、スーツケースを枕に床で寝る人、全員が全力で“空港を宿に変えている”。誰かに咎められる様子はなく、むしろ「よくある風景」として受け入れられている印象。


0:00過ぎ:深夜のセブンイレブンが熱い
3Fの端にあるセブンイレブンにも立ち寄ってみた。空港内で不便な立地でありながら、なぜか客足が途絶えない。小腹を満たすバックパッカー、ビールを買い込む欧米人、パンを頬張るビジネスマン…全員が静かなる戦士たちである。

この直後、空港内では清掃作業がスタート。しかし、スタッフたちは寝ている人々に構わず、掃除機で床を拭いていく。この辺りの“慣れ感”がさすが24時間稼働の巨大ハブ空港という感じである。
1:30頃:さらに静寂が深まる
時間が経つにつれ、さすがに人は減っていく。ただし、照明はそのまま煌々と灯り、施設の動きは止まらない。2FのSIMカウンターやレンタカーは営業終了。反面、3Fのカフェやレストランは営業継続中で、多少なりとも人の流れがある。1FのフードコートMagic food pointも24時間営業している(フードコートの記事はこちら)。



1:30〜4:00:空港は止まらない
4F出発フロアに上がると、ここは一段とにぎやか。実際、発着案内盤を見ると、だいたい1時間おきにどこかの国へ飛んでいる。こんな深夜なのに、、空港が完全に24時間体制で動いていることを肌で感じることができる。


ただ、ここは騒がしすぎて睡眠には不向き。空港泊目的なら、やはり1F〜3Fがおすすめ。
5:00〜6:00:空港が息を吹き返す
空が白み始める頃、空港内にも再び活気が戻ってくる。スタッフが増え、店も続々とオープン。6時を回ると“いつものスワンナプーム”が完全復活。
安全性と注意点
体感としては、空港泊でも大きな問題はなかった。以下に注意点を挙げておく。
✅ 良かった点
- 人が常に一定数いて孤独感なし
- 警備員が見回っており、不審者は皆無
- 店が24時間営業しており、食事やトイレに困らない
- 空港のWi-Fiが使える
⚠ 注意すべき点
- ベンチや床で寝るのは体に負担(それでもスワンナプーム空港ベンチは柔らかい)
- 貴重品の管理は自己責任(体から離さない)
- スーツケースを放置して寝ている人が多く、危ないと思う
- 暗くはならないのでアイマスク・耳栓があれば便利

感想:選択肢として“全然アリ”
ホテルと比べれば快適さは劣るが、身の安全は保たれ、コストもゼロ円。深夜到着組や、翌朝にパタヤ・フアヒン方面へのバス移動を控えている人には、むしろ現実的な選択肢といえる。
それに、空港泊組は意外と多い。同業者(?)を見つけるたびに、謎の連帯感すら芽生える。
✈まとめ
- スワンナプーム空港は24時間稼働で空港泊に向いている
- 深夜到着&翌朝移動予定なら十分選択肢になる
- 安全面は比較的高いが、貴重品管理だけは万全に
- 空港泊=ただの節約手段ではなく、もはや旅の一部!
マニラの空港泊のレポートはこちら【深夜到着でも安心】NAIA空港ターミナル3での一夜の過ごし方|仮眠・安全・施設情報 | 東南アジア生活手帖