※本記事は筆者が2025年10月に実際に乗車・購入した体験をもとに構成しています。
ホーチミン・メトロ1号線を実際に利用する際に、「どこでチケットを買うの?」「改札はどう通るの?」と迷う人は多い。
本記事では、現地での購入方法から改札通過、アプリの使い方まで、利用者目線で“乗り方”に特化して解説する。
※本記事では乗り方の基本を紹介しています。各駅ごとの詳細(出口案内・周辺スポットなど)は、別記事「ホーチミン・メトロ1号線 駅紹介シリーズまとめ」を参照。
チケットの種類と運賃・料金表
チケットは距離別運賃制で、運賃7,000〜20,000₫にデポジット15,000₫を加えた額が片道券の支払総額となる。※デポジットは物理券のみ適用。QRチケットやタッチ決済では不要。

例:ベンタイン駅 → タオディエン駅間は 22,000₫(運賃7,000₫+デポジット15,000₫)。
| 種類 | 内容 | 料金 |
|---|---|---|
| 片道券(Single Journey Ticket) | 乗車1回/物理カード券。出場時に改札へ返却。 | 7,000〜20,000₫+15,000₫ |
| 往復券(Round Trip) | 券売機で選択可能。 | 距離により変動 |
| 1日券 | 1日有効/乗り放題。 | 40,000₫ |
| 3日券 | 3日間有効。 | 90,000₫ |
| 月券 | 一般300,000₫、学生150,000₫。アプリで発行。 | – |
料金や割引情報は変更される場合があるため、最新の運賃はHCMC Metro公式運賃表ページで確認を。
チケット購入方法と支払い手段
(1)券売機で購入
各駅の改札前に設置された券売機で購入できる。
画面は英語・ベトナム語対応で、タッチ操作で簡単に行き先を選択できる。

- 出発駅・到着駅を選ぶ
- 片道・往復を選択
- 支払い方法を選択(現金/カード/MoMo)
- チケット発行

現金派の場合は券売機が便利で、ベトナムドン紙幣で支払い可能。
現金対応の券売機では、1,000〜100,000ドン紙幣まで使うことができる。それ以上の高額紙幣(200,000ドン・500,000ドン)は使えないため、乗車前に小額紙幣を準備しておくとスムーズ。
操作画面は英語にも対応しており、初めてでも迷わず購入できる。
補足:オンライン決済専用キオスク(Card/MoMo)
現金を使わずに購入したい場合は、各駅に設置されたオンライン決済キオスクが便利。
画面で「Card」または「MoMo」を選び、決済するとチケットが発行される。
改札ではそのままタッチして通過できる仕様で、通常の券売機発行チケットと同様にデポジット(15,000₫)が発生する。


(2)改札でのタッチ決済(Tap & Go)
改札機にはVisa・Mastercard・Napas・MoMo対応のタッチ端末が設置されている。
入場時・出場時の両方でカードやスマホをかざすだけで支払いが完了する。
QRや現金の準備が不要で、観光客にも使いやすい。
(3)HCMC Metro HURCアプリ(公式)
公式アプリ 「HCMC Metro HURC」 では、1日券・3日券・月券などをQRコード形式で購入・表示できる。スマートフォン専用アプリで、App Store または Google Play からダウンロード可能(PCでは利用不可)。
[App Storeで開く]|[Google Playで開く]

- アプリでチケットを選択・購入
- スマホ画面にQRコードが表示される
- 改札でスキャンして通過(デポジット不要)

改札の通り方と出場方法

- 入場:チケットまたはスマホQR/タッチ決済を読み取り部にかざす
- 出場:再度スキャンして通過(片道券は返却)
カードで改札を出たあとは、券売機にある「CARD INLET(カード返却口)」へ使用済みチケットを投入すると、デポジット(15,000₫)が返金される仕組みになっている。
駅構内では常に係員が立っており、利用に迷った際も案内を受けられる。
特別な荷物検査や手荷物チェックは行われていない。

駅構内・車内での注意点

駅掲示によると、以下は禁止されている(抜粋)。
- 飲食・喫煙
- 強いにおいの食品・危険物・ペット・180cm超の荷物
- 無断の商業撮影
- ホーム端への立ち入り
利用時のポイント・よくある質問(FAQ)
運行時間は?
ホーチミン・メトロ1号線の運行時間は おおむね5:30〜22:00前後。
日中は 10分前後の間隔で列車が運行している。
朝の通勤時間帯(7〜9時)や夕方(17〜19時)はやや混むが、運転本数は十分である。
チケットはどこで買うのが便利?
最も安心なのは事前に購入できる公式アプリ「HCMC Metro HURC」。
QRコードで改札を通過でき、デポジットも不要である(詳細は上記参照)。
現金派の場合は券売機が便利で、ベトナムドン紙幣で支払い可能。
操作画面は英語にも対応しており、初めてでも迷わず購入できる。
一方、Visa・MoMo・ZaloPayなどのタッチ決済にも対応しており、キャッシュレス派なら改札で直接タッチするだけで乗車可能だ。
観光客にはアプリかタッチ決済の利用が最もスムーズである。
出入口の場所がわかりにくい?
中心部の駅(ベンタイン、オペラハウスなど)は出口が複数あり、初めての利用者は迷いやすい。
出口番号別の周辺情報は下記のまとめ記事で詳しく紹介している。
👉 ホーチミン・メトロ1号線まとめ(全駅紹介)ページへ
駅にトイレはある?
全駅の改札フロアにトイレが設置されている。
清掃が行き届いており、利用状況も良好。
場所も案内板(駅構内図)があるため迷うことは少ない。

車内の冷房や混雑具合は?
冷房はショッピングモールやコンビニと同程度で快適。
開業間もないため車内・駅構内ともに非常に清潔である。

朝と夕方はやや混むが、東京の通勤ラッシュのような混雑にはならない。
アナウンスはベトナム語と英語で行われるため、旅行者でも安心して利用できる。
スリや治安は大丈夫?
混雑はほどほどで、過度に警戒する必要はない。
ただし人の出入りが多い時間帯は、バッグやスマホの管理を心がけたい。
全体として外国人旅行者でも安心して利用できる水準である。
子どもや高齢者も利用できる?
全駅にエスカレーターとエレベーターを完備。


ベビーカー・車いす対応で、車内には専用スペースもある。
優先席も設置されており、60歳以上・障がい者・6歳未満の子どもは無料(駅掲示による)。
アプリ(HCMC Metro HURC)の登録方法は?
- メール登録のみ(確認メール不要)
- 電話番号認証なし
- 支払い方法:クレジットカード/MoMo/ShopeePay/ZaloPay
- QRチケットはダウンロード済みならオフラインでも表示可
- 駅構内には無料Wi-Fiも整備されている
まとめ|ホーチミン・メトロの乗り方の要点
ホーチミン・メトロ1号線は、観光客でも迷わず使える新しい交通手段である。
券売機・アプリ・タッチ決済のいずれも英語対応で、操作も直感的。
今後は2号線の建設も進む予定で、今のうちに「ベトナム初の都市鉄道」を体験しておく価値がある。


