【朝活のすすめ】パタヤで一番清々しい時間帯を歩く──カオプラタムナック朝散策ガイド

カオプラタムナックの丘から望むパタヤ湾の朝景色と、画像下部に配置された『パタヤ朝活散策コース 2025年版』の文字 暮らし・現地生活
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パタヤと聞けば、ビーチリゾートと歓楽街。特に夜の賑わいは世界的にも有名であり、ナイトライフの街という印象を持たれることが多い。だが、本当に魅力的なのは「朝」だと筆者は声を大にして伝えたい。

昼は暑さが厳しく、日中の外出は消耗が激しい。一方で早朝のパタヤには涼しい空気と静けさがあり、心身ともにリフレッシュできる時間が流れている。本記事では、筆者がパタヤで4年間生活する中で見つけた、朝にこそ訪れたい散策コースを紹介する。

朝6時すぎのパタヤビーチ。空はすでに明るく、ビーチでは外国人がウォーキングや談笑を楽しんでいる
午前6時、静けさに包まれるパタヤビーチ

午前6時過ぎ、パタヤビーチ。タイは年間を通して日の出が早く、6時にはすでに空が明るくなっている。観光客の姿はまだ少なく、空いたビーチ沿いをランニングやウォーキングする外国人の姿が見られる。波音と朝の光が交差する中で、最高の一日のスタートが切れる時間帯。

朝6時過ぎのパタヤ・ウォーキングストリート。ローカル屋台が開店準備を進める中、夜遊び帰りらしき人々の姿も残っている
朝6時すぎのウォーキングストリートに残る夜の名残
パタヤ・ウォーキングストリートで朝6時過ぎに演奏する路上パフォーマーと、その周囲にたたずむクラブ帰りらしき人々の様子
朝6時台のウォーキングストリートに響く路上ライブ

夜の喧騒で知られるウォーキングストリートも、朝には別の顔を見せる…と思いきや、6時過ぎでもまだ夜の残り香が漂っている。クラブ帰りらしき若者たちや、路上パフォーマーが姿を見せるなど、眠らない通りという名に恥じない。ただし、この時間にはローカルの屋台が並び始め、夜とは異なる生活の息吹も感じられる。

朝日が差し込むパタヤ湾と停泊するボート群、バリハイ桟橋近くの静かな浜辺の風景
朝日を浴びるパタヤ湾。静寂に包まれたバリハイ桟橋周辺の浜辺にて
朝のバリハイ桟橋。新たに設置された屋根付き通路を歩く人々の様子
バリハイ桟橋に設けられた屋根付き通路。日差し対策が施された。

ウォーキングストリートを抜け、バリハイ桟橋へ。近年、桟橋には屋根が設置され、日中の暑さをしのぎやすくなっている。朝日が海面を照らす光景は神秘的であり、観光地にありがちな喧騒もなく、ゆったりとした時間が流れる。観光船もまだ静かに停泊しており、非日常感がより際立つ。

パタヤの象徴的な“PATTAYA CITY”サインと、その横にある未完成の高層ビルの朝の風景
朝日に照らされる“PATTAYA CITY”の看板と、放置された未完成高層ビル

桟橋の背後には「PATTAYA CITY」の巨大サインがそびえる。その左手に見える未完成の高層ビルが目を引く。この建物は建築許可に関わる不正問題により工事が中断され、長年放置されたままになっている。撤去には莫大な費用がかかるため、今なおそのまま。景観上も安全面でも改善が望まれるスポットである。

左にはバリハイ灯台。海が広がっており非常に気持ちがいい道路。
バリハイ灯台。左に行くと登りが始まる。

バリハイ灯台付近から坂を登ると、カオプラタムナックの丘に入る。ここは公園として整備されており、歩道も車道も清潔で安全。斜度はやや急だが、早朝であれば日差しも柔らかく、風も心地よい。昼間は暑く、夜は暗く危険なため、この時間帯がベストと言える。

緑豊かな歩道と澄み渡った青空
カオプラタムナックへの歩道。よく整備されている。
車道と歩道が分かれておりよく整備された道。ヤシの木が複数映えており南国らしい景色。
車道と歩道が分離されており、ランニングしやすい。ただし坂は急。
City coffee Patttay店舗。入口に猫の像があり、店舗は緑豊かな場所にある。
City coffee Pattaya
プラタムナックヒルからパタヤ湾の景色。手前にはベンチがあり映える景色になっている
この周辺はインスタ映えポイント多し

丘の中腹には「Pattaya City Coffee」という展望カフェがあり、パタヤ湾を一望できる絶景ポイントとなっている。営業は朝8時からのため、早朝は閉まっているが、カフェ前のスペースから眺める景色だけでも十分に価値がある。

隣接する青空ジムでは、懸垂バーや健康器具が並び、地元民が黙々と運動している様子も見られる。これぞ“朝活”と呼ぶにふさわしい光景だ。

青空ジムで地元の方が数名朝活トレーニングをしている
青空ジム
有名なパタヤサインの下から撮った画像
最近改修されて綺麗になったパタヤサイン

数分歩けば、パタヤシティサインの真下まで行くことができる。ここは徒歩でもアクセス可能だが、多くの観光客が車やバイクタクシーを利用して訪れている。タイ人・外国人問わず、記念撮影をする姿が絶えない人気スポットだ。

カオプラタムナックの遊歩道。緑豊かで歩道もよく整備されている。
カオプラタムナックの最上部までの歩道

丘の最上部までは、急な坂道が続く。徒歩で約10分。頂上にたどり着くと、パタヤ湾全体を見渡せるパノラマが広がる。

カオプラタムナック頂上からの景色、パタヤの街中とパタヤ湾の全景が映っている
頂上からの景色。観光雑誌でも見かける景色

ここには「カオプラバートパタヤ」という仏教寺院があり、お土産店も並ぶ。

カオプラバートパタヤ寺院の入口と境内の様子。パタヤの高台にある仏教寺院
パタヤの高台に位置する仏教寺院『カオプラバートパタヤ』。朝の静けさに包まれた境内には、お土産店も並ぶ

Grabタクシーを使えばパタヤ中心部から10~15分・120バーツ程度で到着可能。体力に自信がなければ無理せず利用するのが賢明。ぜひ訪れたい場所。

Pattaya Trail 2025の告知ポスター。開催日は2025年8月3日で、5kmと10kmのレースが設定されている
「『Pattaya Trail 2025』の案内ポスター。5km/10kmのトレイルランが2025年8月3日に開催予定。会場はカオプラタムナック周辺

このカオプラタムナックは、実はトレイルランの聖地でもある。2025年8月3日には「Pattaya Trail」ランニングイベントが開催予定で、5kmと10kmのコースが用意されている。筆者も昨年参加したが、急坂が多くハードな面もあるが、森の中を駆け巡る体験ができるのが面白い。先日のパタヤマラソンと合わせて、近年のパタヤは“健康志向の都市”としても注目されつつある。

※2025年8月3日追記 大会のレポートはこちらで紹介。
▶【関連記事】パタヤトレイル2025現地レポ|観光地を駆け抜ける注目の大会

また、今月開催された「パタヤマラソン2025」の体験記も執筆している。レース当日の様子や給水事情など、興味がある方はこちらも参照してほしい。
【体験記】パタヤマラソン2025 完走レポートと参加情報

せっかくここまで来たなら、もうひとつの見どころ「ワットプラヤイ(ビッグブッダ)」にも足を延ばしたい。再び登坂となるが、徒歩15分ほど。山道とは違い、整備された階段と歩道が続く。

パタヤのワット・プラヤイに続く階段と黄金の大仏。ナーガの装飾が両側に並び、朝の光に輝いている
カオプラタムナックの頂上に位置するワット・プラヤイ(Wat Phra Yai)。黄金の大仏とナーガの装飾が壮観。
ワットプラヤイにある屋台
屋台、お土産は朝7時には既にオープン  

金色に輝く仏像や建築物は壮観であり、まるでチェンマイのドイステープを彷彿とさせる美しさ。観光としての満足感も高い場所である。欧米系の観光客が朝早くから複数グループ訪れていた。流行っているのか、朝活。

パタヤビーチからワットプラヤイまでの朝の散策コース地図。高低差が色分けされており、約2時間のルート
今回紹介した“パタヤ朝活散策コース”。ビーチ沿いからウォーキングストリート、バリハイ桟橋を経て、カオプラタムナックの山頂、ワットプラヤイまで歩く約2時間のルート

今回紹介したルートは、約2時間で回れる朝の健康散策コースである。騒がしい夜のパタヤとはまったく異なる表情を持つこの時間帯こそ、本来の自然美と文化、健康的な魅力を体感できる瞬間であると断言できる。

今後も、他の“朝のパタヤ”シリーズを順次紹介していく予定。

パタヤには、もうひとつ見逃せない朝活スポットが存在する。
海沿いを静かに歩くパタヤビーチの朝散策は、高台とは異なる開放感と爽やかさが味わえるコースである。
▶【関連記事】 【現地レポ】パタヤビーチの朝は別世界|静けさと朝活のすすめ(2025年版)

このブログ「東南アジア生活手帖」では、筆者自身の東南アジア滞在経験をもとに、現地のリアルな情報を発信しています。
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