歓楽街のイメージが根強いタイ・パタヤ。しかしその街並みに突如現れる健康的な大集団、それがパタヤマラソンである。今年も例外ではなく、2025年7月19日(土)と20日(日)の2日間にわたり、パタヤの街がランナーであふれかえる。

このイベント、単なる市民マラソンではない。1万人以上がエントリーする国際規模の大会であり、東南アジア屈指のマラソンイベントとして知られている。実際、5月にエントリーが開始されるや否や、数日で満員御礼という人気っぷり。筆者も「ハーフマラソンに出てやろう」と思い立ったものの、既に定員オーバー。仕方なく(ありがたく?)10kmランに申込んだ次第である。

タイのマラソンはストイック? いや、フェスである
「マラソン大会」と聞くと、真面目でストイックな競技を思い浮かべる方も多いだろう。しかし、ここはタイ、そしてパタヤである。この国のマラソンは“お祭り”だ。沿道からは応援だけでなく音楽やダンス、奇抜な仮装をしたランナー・地元民が次々に登場。どちらかというとランフェスに近い雰囲気で、走っているはずなのに自然と笑顔になってしまう。

特にパタヤは「陽気+海+夜遊び」の街として知られているからか、イベント全体がユルくて楽しい空気に包まれている。もちろんタイ人が多いが、外国人も非常に多く国際色豊か。終わった後はターミナル21でフードフェスティバル、そしてマッサージ。これがパタヤスタイルのマラソンの楽しみ方。
スタート時間が真夜中!?
タイは年中暑い。日中なんぞに走ろうものなら、完走よりも熱中症のほうが心配になる。そこでパタヤマラソンを含む多くのマラソンイベントでは、極端にスタート時間が早いという工夫がなされている。
- フルマラソン:午前3時30分スタート
- ハーフマラソン:午前5時10分スタート
- 10km:午前5時45分スタート(まだ暗い)
まさに“夜明け前ラン”。まだクラブ帰りの人が歩いている時間に、ランナーたちがゼッケンつけてストレッチしている。パタヤという街の二面性が見える瞬間である。
毎年の優勝者は… さすがの実力
国際大会であるからして、参加者のレベルも高い。毎年のようにケニアかエチオピアのランナーが優勝をさらっていく。タイ人がその背中を追いかける構図も定番だ。朝焼けの中を颯爽と走る細身で高身長のアフリカ勢の姿は、思わず見とれる美しさがある。
気をつけたい交通規制:ビーチロード・セカンドロード・ジョムティエン
イベントに伴い、交通規制が実施される。これが地味に重要な情報である。
- 7月19日(土):午前中にビーチロードおよびセカンドロード周辺が通行止めになる。
- 7月20日(日):前日のエリアに加え、ジョムティエンビーチやスクンビット方面も規制がかかる。
いずれの日も、午後には終わるので規制は解除されるはず。午前中に車で移動予定のある方や、グラブタクシーを利用する予定の方は注意が必要。ホテルのフロントに前日に確認をとっておくと安心だろう。

見るだけでも楽しい!走らずともOKなパタヤマラソン
「マラソンなんて無理だよ」と思ったあなたもご安心を。見るだけでも十分楽しめるのがこのイベントの魅力。仮装ランナー、音楽隊、地元住民の個性あふれる声援など、エンタメ要素は満載である。
早朝のパタヤを歩きながら、朝日と共に走るランナーたちを応援してみてはいかがだろうか。それもまた、この街ならではの特別な体験になること間違いなし。
まとめ:パタヤマラソン2025は健康×お祭りの絶妙ハイブリッド
歓楽街として有名なパタヤが、一年で最も健康的な顔を見せる2日間。それが「パタヤマラソン」である。走る者も、見る者も、全員が主役。そんなイベントが7月19日・20日に開催される。交通規制情報にも注意しつつ、ぜひ“走るパタヤ”を体験してみてほしい。
実際に走った後の写真付き体験記を更新しました↓
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