ラオス国内を移動するなら、ビエンチャンからバンビエンやルアンパバーンへ向かうラオス中国鉄道(ラオス鉄道)が便利。
ただし、日本の新幹線のように当日ふらっと乗れるわけではなく、チケットの予約方法や乗車手順にはいくつか注意点がある。
この記事ではラオス中国鉄道の
・チケット予約方法
・ビエンチャン駅での乗車手順
・実際の乗車レビュー
を、ビエンチャンからバンビエン・ルアンパバーンへ移動した体験をもとに紹介する。
ラオス中国鉄道の路線や駅の位置関係については、ラオス中国鉄道ガイドで詳しく解説している。
ラオス中国鉄道の時刻表(ビエンチャン→ルアンパバーン)本数と所要時間
ビエンチャンからルアンパバーンまでは、ラオス中国鉄道を使うと約2時間で移動できる。この区間では1日おおよそ5〜6本の列車が運行されている。
筆者が確認した日では、始発は08:00、最終は15:40というダイヤだった。朝から午後にかけて数本がまとまって走るダイヤになっている。
例えば以下のような時刻で運行されている。
08:00発 → 09:46着
09:50発 → 11:51着
11:25発 → 13:11着
12:54発 → 15:14着
15:40発 → 18:01着
ビエンチャン→ルアンパバーンの実際の時刻と料金の検索例(公式アプリ)。
ただし公式アプリは海外旅行者には少し使いづらい。

この区間の所要時間はおおよそ 1時間45分〜2時間20分。
列車によって時間合わせが発生するため、同じ区間でも30分ほど差が出る。
このダイヤを見ると、午前の列車を使うとルアンパバーンに昼前〜昼過ぎに到着できる。
例えば08:00発の列車なら09:46には到着するため、到着日でも午後から観光する余裕がある。
一方で最終列車は15:40発、夕方以降にビエンチャンを出発することはできない。
観光してから移動する場合でも、午後には駅へ向かう必要がある。
本数は多くないため、希望の時間帯がある場合は事前予約が必須。
特に観光シーズンはすぐに満席になる。当日駅でチケットを探すのはリスクが高い。
具体的な予約方法は次で解説する。
ラオス中国鉄道の予約方法
ラオス中国鉄道のチケットは、主に次の4つの方法で購入できる。
・12Go(オンライン予約)
・公式アプリ(LCR Ticket)
・旅行代理店
・駅窓口
旅行者がよく使うのは12Goか公式アプリ(LCR Ticket)。
それぞれ特徴が異なるため、以下一つずつ比較していく。
① 12Go(旅行者が一番使いやすい)
旅行者にとって使いやすいのが、12Goなどのオンライン予約サイト。日本語表示で、料金を日本円換算で確認しながら予約できる。クレジットカード決済にも対応しているため、海外からでもチケットを確保できる。
▶ 12Goでラオス中国鉄道の空席を確認
予約の流れは以下。
出発駅と到着駅を入力
↓
日付を選択
↓
列車と座席クラスを選択
↓
支払い
予約後はQRコード付きのバウチャーが発行され、当日はその画面を駅で提示して乗車する。
今回の乗車でも、事前に12Goでチケットを予約した。


② 公式サイト・公式アプリ(LCR Ticket)

ラオス中国鉄道には、公式の予約アプリ 「LCR Ticket」 がある。
LCR Ticketは価格だけを見ると最も安い。手数料は5,000キープで、12Goなどの予約サイトより安くなる。ただし操作や決済手続きがやや分かりにくく、日本語対応もないため、旅行者には12Goの方が使いやすい。
今回公式サイトで予約を試したが、クレジットカード(VISA)の支払い承認のOTPが日本のSMSで受信できず、途中で断念した。言語サポートや支払い方法を見る限り、中国人利用者に便利な仕様になっている。
海外から予約する場合は、支払い認証の関係でうまく決済できないこともある。日程が決まっているなら、日本にいるうちに予約しておく方が安心だろう。

ルアンパバーン方面は需要が高く、直前では席が取れないこともある。公式サイトは空き状況を確認するのには使いやすかった。
③ 旅行代理店
ビエンチャンやルアンパバーンの旅行代理店でも、ラオス中国鉄道のチケットを手配できる。
ホテルやツアーデスクで依頼することもできるが、料金は手数料込みになるため少し高くなる。
ただしアプリ操作が不安、現地で相談しながら予約したいという場合には、この方法もいい。日程に余裕のあるバックパッカーではこの手段が多く使われている。
④ 駅窓口で購入|当日チケットは買える?
ビエンチャン駅の窓口でもチケットは購入できる。ただし当日購入はあまり現実的ではない。
ビエンチャン駅は市内中心部から約15km離れており、タクシーなどで移動する必要がある。もし駅まで行って満席だった場合、その日の予定が大きく崩れてしまう。
実際にオンラインで空席状況を確認すると、前日予約の時点で昼前後の列車はすでに満席になっていることが多かった。
ラオス中国鉄道の料金目安(ビエンチャン発・12Goなど予約サイト)
ラオス中国鉄道の運賃は距離と座席クラスによって決まる。
主に2等席(Second Class)と1等席(First Class)の2種類があり、1等席の方が座席が広く料金も高い。
※座席の違いや車内の様子は、記事後半の乗車レビューで詳しく紹介する。
ビエンチャンから主要都市までの料金は列車によって差があるが、おおよそ次のような価格帯になっている。12Goなどの予約サイトでは手数料が加わるため価格は高くなる。
| 区間 | 2等席 | 1等席 |
|---|---|---|
| ビエンチャン → バンビエン | 約200,000~300,000キープ | 約400,000~500,000キープ |
| ビエンチャン → ルアンパバーン | 約400,000~600,000キープ | 約600,000~800,000キープ |
※同じ区間でも列車によって料金が変わり、検索すると上記より高い価格が表示されることもある。
今回の移動では、ビエンチャン → バンビエンを2等席、バンビエン → ルアンパバーンは1等席を利用した。
どれくらい前に予約するべきか
ラオス中国鉄道は人気路線のため、直前では席が埋まっている便が多い。
特に昼前後の列車は早く埋まりやすい。ビエンチャンのホテルをチェックアウトしたあとに出発し、目的地のホテルのチェックイン時間にちょうど到着できる時間帯だからだろう。観光客の移動時間としてちょうど使いやすい時間帯だ。
実際に前日予約で公式アプリで確認すると、すでにNone(売り切れ)と表示されている便があった。
ラオス中国鉄道のチケットは、基本的に乗車日の4日前から発売されている。
12Goなどの予約サイトではそれより前から予約できるが、これは仮予約で、実際のチケット発券は発売開始後に行われる。人気の列車は発売後すぐに埋まることもあり、旅行日程が決まっているなら早めに予約しておこう。
▶ 12Goでビエンチャン→ルアンパバーンの空席を確認
いつ予約すればいいのかと迷うと思うが、基本的には発売開始直後に予約しておくのが確実。観光シーズン、年末年始などの繁忙期なら尚更だ。
ビエンチャン駅での乗車手順
ラオス中国鉄道に乗る場合、ビエンチャン駅では空港の搭乗に近い手順で乗車する。
駅に到着したら、まず入口でセキュリティチェックを受けてから構内に入り、改札を通ってホームへ向かう。
※ビエンチャン駅の構内の様子やアクセスについてはビエンチャン駅ガイドの記事で紹介しています。
改札ではQRコードを提示
ラオス中国鉄道では、改札でQRコードのチケットを提示して入場する。
12Goなどの予約サイトで購入した場合も、スマートフォンに表示されたQRコードを係員に見せればそのまま通過できる。印刷は不要。

出発時間が近づくと検札が始まり、乗客は順番にホームへ進む。
ホームで列車を待つ
改札を抜けるとすぐホームに出る。
ラオス中国鉄道の車両は中国の高速鉄道に近いデザインで、ホームには出発時刻や列車番号が表示されている。

乗車時間はそれほど長くないため、乗車案内が始まったら早めに車両へ向かおう。
到着後もQRコードを提示
目的地の駅に到着したあとも、出口で係員にQRコードの提示が必要になる。

日本の鉄道のように自動改札から外に出るのではなく、入場時と同じようにQRコードを確認してから駅の外へ出る仕組みだ。
駅を出たあと、バンビエン駅やルアンパバーン駅から市内へはミニバンなどで移動することになる。
実際の駅アクセスや移動方法についてはルアンパバーン駅・バンビエン駅から市内へで紹介している。
ラオス中国鉄道に実際に乗ってみた(ビエンチャン → バンビエン→ルアンパバーン)
ビエンチャンからバンビエンまでは、ラオス中国鉄道を使うと約1時間で到着する。
今回はビエンチャンからバンビエンまでは2等席を利用した。
改札を抜けると、乗客は車両番号を確認して順番に乗車していく。
ラオス中国鉄道は全席指定で、チケットに車両番号と座席番号が書かれている。
座席は事前に指定することはできず、発券時に自動で割り当てられる仕組みだ。
乗車したら、チケットに記載された座席に座る。

車内の様子
車内も駅同様中国の高速鉄道に近い雰囲気で、全体的に新しく清潔だった。
2等車の座席は横3列+2列の配置で、日本の新幹線の普通車に近いレイアウトになっている。

座席の上には荷物棚があり、スーツケースやバックパックを置くことができる。
見渡すと、大きな荷物を持った乗客がかなり多い。バックパックを背負った欧米人旅行者や、スーツケースを持った中国人観光客の姿が目立つ。現地のラオス人乗客も多く、日本人はたまに見かけるくらい。

今回の乗車でも満席に近い状態だった。ただし区間によって乗客の入れ替わりがあり、常にすべての席が埋まっているわけではない。
電源コンセント
座席の足元には電源コンセントが設置されている。
スマートフォンの充電もできるので、移動中にバッテリーを気にする必要はなかった。

車内販売
車内ではワゴンによる車内販売もある。
飲み物やお菓子などの軽食を購入することができる。新幹線ではかなりレアになったサービスなのでこれは少しうれしい。

車内アナウンス
車内アナウンスはラオ語、中国語、英語の順で流れていた。
外国人旅行者も多く利用する路線らしく、英語アナウンスもしっかりしていた。
1等席と2等席の違い
今回の移動では別日にバンビエン → ルアンパバーンの間で1等席を利用した。
2等席は横3+2列の配置で、日本の新幹線の普通車に近い座席配置に対し、1等席は横2+2列で座席が広く、前の座席との間隔もゆったりしている。座席にはフットレストもあり、足元のスペースも広い。


実際に乗ってみると、車内の雰囲気にも少し違いがあった。
2等席は座席数が多く乗客の密度も高いため、全体的に賑やか。子どもの泣き声なども響いていた。
一方、1等席は座席数が少ないこともあり、落ち着いた雰囲気。もちろんそのときの乗客にもよるが、静かに移動したいなら1等席の方が快適に感じるだろう。
ルアンパバーンまでの移動時間は約2時間ほど。料金と相談だがゆったり移動したい場合は1等席を選ぶのも良い。
ラオス中国鉄道の車窓と最高速度
ビエンチャンから北へ向かうと、しばらくしてラオスらしい山の景色が広がってくる。
特にバンビエン周辺では、カルスト地形の山々が車窓から見える。

ラオス中国鉄道は山岳地帯を走るため、トンネル区間が多い。
トンネルと外の景色が交互に続くような区間が多かった。その分、トンネルを抜けたときに広がる山の景色が印象に残る。
車内のモニターには走行速度も表示され、最高速度は約160km/h。

新幹線とは比べられないが揺れは少なく、バス移動と比べてかなり快適。
ラオス中国鉄道はおすすめ?
ラオス北部を移動するなら、ラオス中国鉄道は最も効率のいい手段だ。
ビエンチャン〜バンビエンは約1時間、ルアンパバーンへも約2時間。バスでは数時間かかる区間を短時間で移動できる。
車内は新しく、座席や設備も清潔。電源コンセントや車内販売もあり、長距離でも不便は感じない。
ただし、日本の新幹線のように当日ふらっと乗れるわけではない。人気の時間帯は早めに満席になるため、事前予約は必須。
ビエンチャン・バンビエン・ルアンパバーンを効率よく回るなら、ほぼ一択と言っていい。
まとめ
ラオス中国鉄道は、ビエンチャン〜バンビエン〜ルアンパバーン間の移動に最適。
特にルアンパバーン行きは混みやすいため、早めの予約が前提になる。
チケットは12Go、公式アプリ(LCR Ticket)、旅行代理店、駅窓口で購入可能。
ビエンチャンからルアンパバーンへの移動方法については、ビエンチャン→ルアンパバーンの行き方ガイドも参考にしてほしい。



