パタヤの夜は変わった?2025年ウォーキングストリート現地ルポ

ウォーキングストリートのネオンが輝く夜景と観光客の様子 お役立ち情報・豆知識
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タイ・パタヤの名を聞いて真っ先に思い浮かぶ場所、それが「ウォーキングストリート」である。他国にも同様の名前を持つ通りは存在するが、夜のネオンに照らされたこの通りの知名度は群を抜いており、世界的に見ても“本家本元”といえる存在だ。

筆者が初めてこの通りを訪れたのは15年以上前のこと。当時から夜遊びスポットとして名高かったが、空中に突き出した無数の看板や欧米人の姿が強烈に印象に残っている。現在のウォーキングストリートは、そんな記憶を残しつつ、国際観光都市として新たな形に進化している。

ウォーキングストリートといえば「ナイトライフの街」という先入観が強いが、実際に歩いてみると印象は異なる。家族連れ、女性グループ、シニア世代など、多様な層の観光客が行き交っている。特に中国からの団体観光客は多く、ガイドが旗を掲げて先導する様子も日常的な光景となっている。

このエリアを健全と表現するのは難しいが、少なくとも「一般観光地として受け入れられている」のが現在のウォーキングストリートの姿である。

ウォーキングストリートを歩く家族連れ観光客の様子
夜間でも家族連れの観光客が安心して歩ける雰囲気に
旗を掲げて団体を先導する中国人観光ガイドの様子(ウォーキングストリート)
 旗を掲げて団体を先導する中国人ガイド。一般観光地としての認知が高まっている。

筆者の記憶で強く残っている過去のウォーキングストリートは、ネオンサインが建物の外に突き出し、訪問者はその下をくぐるように歩く構造だった。欧米人観光客が多く、まるでタイにいながら異国に足を踏み入れたような感覚を覚えた。

英語の通用度が非常に高く、タイ語が話せなくても困ることはなかったが、近年はインド系の店舗やスタッフの進出が目立ち、言語もさらに多様化。現在では英語に加えてヒンディー語や中国語なども飛び交い、国際色豊かな観光エリアとしての性格が一層強まっている。

朝のウォーキングストリート、人通りが少なく静かな通りの様子
営業前のウォーキングストリート。夜とは異なる表情を見せる。

朝と夜とでは通りの印象も大きく異なる。筆者が早い時間帯に訪れた際には、観光客もまばらで、落ち着いた雰囲気だった。一方、夜にはネオンが灯り、人通りも増え、一気に華やかな表情へと変貌を遂げる。このギャップこそが、ウォーキングストリートの魅力の一つともいえる。

ウォーキングストリートの中央部、大型LEDや呼び込みスタッフが並ぶ夜の光景
ネオンに包まれる夜のウォーキングストリート。人通りも一気に増す。

そんな変化の象徴とも言えるのが、2025年8月現在、建設中の「新ウォーキングストリートゲート」。ビーチロード側の旧ゲートはすでに撤去され、現在は巨大な支柱がそびえ立っている。

この新ゲートは、曲面3D LEDスクリーンを備えたもので、完成後は高さ12メートル、横幅9メートルの大型ディスプレイが左右両側に設置される予定となっている。夜間にはインパクトのある映像演出が流され、通りの出入口としてだけでなく、観光名所としての機能も果たすだろう。

建設中のウォーキングストリート新ゲート支柱(ビーチロード側から撮影)
建設中の新ゲート。完成後は3D映像が通りを彩る予定だ。

3Dディスプレイはネオン支柱と連動し、時刻やイベントに応じて変化する演出が仕込まれるという。SNS映えを意識した設計であり、完成後は「ウォーキングストリートに行ったらこのゲートで記念撮影」が定番となる可能性が高い。

完成予定は2025年8月下旬。筆者が訪問した段階では工事中だったが、支柱の規模からしてかなりの存在感があり、今後のランドマークとなることは間違いない。

特筆すべきは、ここ数年で安全面が大幅に強化された点である。通りの入り口や交差点には制服姿の警官が常駐し、夜間にはバイクや車両での巡回も頻繁に行われている。主要なエリアには監視カメラが増設され、トラブルを未然に防ぐ仕組みが整ってきた。観光客にとっては以前より安心して歩ける環境が整ったといえる。

ウォーキングストリートで警備にあたる警察官と警備員の様子(夜間撮影)
通りの中ほどに立つ警備員。観光客の安全確保が重視されている。

女性や家族連れが夜間でも気軽に訪れるようになった背景には、このような警備体制の改善があると思う。近年、観光局や地元当局がイメージ刷新を図っており、ウォーキングストリートを「健全な観光資源」として位置づけている姿勢が感じられる。

バービアのビールは1本90〜120バーツ程度。屋内バーやクラブでは150〜200バーツとやや高め。カクテル類は200バーツ〜が目安で、場所と時間帯によって変動がある。食事も軽食なら100〜150バーツ台が主流だ。店舗によってはハッピーアワーなどの時間帯割引もあり、価格はあくまで目安。

このように、ウォーキングストリートは高級志向というより、やや観光地価格寄りの「中価格帯」に分類される印象。

ウォーキングストリートの夜景、ネオンサインが輝き多くの観光客が歩く様子
夜のウォーキングストリートでは、カラフルなネオンと観光客でにぎわう

ウォーキングストリートは「夜遊びの聖地」という一面だけで語るにはもったいないほど、観光資源として成熟している。ネオンが輝く夜の賑わいと、昼間の落ち着いた表情。その両方を体感することで、この通りの奥深さが見えてくる。

2025年の今、ゲート再建や警備強化、国際色の多様化など、通りは確実にアップデートを続けている。初めて訪れる人はもちろん、久しぶりにパタヤを訪れる旅行者にとっても、新しい発見があることだろう。

また、ウォーキングストリート周辺での両替所選びについては、以下の記事で現地のレートや立地を比較している。より良い為替条件で旅行を楽しみたい方は、ぜひチェックを。

→ パタヤ市内の両替所を比較|2025年最新版

朝の落ち着いた雰囲気や、日中の海沿いの景色をじっくり楽しみたい方には、ウォーキングストリート近くの海沿いを歩く体験もおすすめ。

→ パタヤビーチの朝を歩く|散策コースと見どころ紹介

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