ノマドワーカーやフリーランスにとって、快適に作業できるカフェは非常に重要な存在。中でも世界中で統一されたサービスと環境を提供する**スターバックス(Starbucks)**は、海外滞在中でも安心して利用できる貴重な拠点となる。
「ビッグマック指数」が国ごとの物価の目安として有名だが、ノマド目線ではスタバの価格の方が参考になるのではないか。そこで今回は、東南アジア主要7か国+日本における「カフェラテ(トールサイズ)」の価格を比較してみた。

なぜスターバックスなのか?
カフェと一口に言っても、居心地の良さやコンセントの有無、Wi-Fi環境などは店舗ごとに大きく異なる。その点、スターバックスはどの国でも一定の基準を満たしており、静かで快適な作業空間を確保しやすい。とくにフリーランスやデジタルノマドにとっては、PC作業をする拠点として非常に頼れる存在である。
特にアンヘレスやマニラなど、都市によってはローカルカフェに入りにくいエリアもあり、スタバのような安心感のあるブランドが貴重な選択肢になる。
カフェラテ価格比較表(2025年・筆者そとぐらし調べ)
今回は比較対象として、以下の8か国をピックアップした。カフェラテ(トールサイズ)の店頭価格(都市部)を現地通貨と日本円換算でまとめ、安い順に並べた。
国名 | 現地通貨価格 | 日本円換算(概算) |
---|---|---|
ベトナム | 75,000ドン | 約420円(最安値) |
フィリピン | 160ペソ | 約420円(最安値) |
ラオス | 63,000キープ | 約430円 |
インドネシア | 53,000ルピア | 約470円 |
マレーシア | 13.8リンギット | 約480円 |
日本 | 495円 | 495円 |
タイ | 130バーツ | 約580円 |
シンガポール | 6.8SGD | 約780円(最高値) |
※為替レートは2025年7月9日時点の概算。店舗や都市により若干異なる場合あり。
ベトナムはカフェ天国。価格が抑えられている理由
中でも注目したいのが、最安値を記録したベトナム。首都ハノイやホーチミンでは、おしゃれで雰囲気のよいローカルカフェが至る所に存在し、コーヒー文化が根付いている。湖畔に行けばここはカフェ銀座かといった感じでカフェが並んでいる。私の体験から言えば、スターバックスに匹敵するような空間と味を持つカフェが安価で提供されており、競合が非常に多いためスタバの価格も上げにくいのではないかと考えている。

独立店舗のスタバが快適だった
また、同じ都市内でも、ショッピングモール内のスタバより、独立した路面店の方が作業環境として優れているケースが多い。モール内は人通りが多く混雑しがちだが、独立店は店内が広く静かで、長時間滞在にも向いている。特にタイのパタヤやマニラ、アンヘレス郊外の独立型スタバでは、ゆったりした席と静かな空間が確保でき、ノマドにとっては理想的な場所だった。

アンヘレスのスターバックスについてもまとめています。
ノマド必見!フィリピン・アンヘレスのスターバックス全店調査&おすすめ店紹介 | 東南アジア生活手帖
物価とスタバ価格の関係を読み解く
価格比較を通じて明らかになったのは、各国の物価や為替とは必ずしも比例しない価格設定であるという点だ。スターバックスは、あくまでその国における「やや上の層」をターゲットにしており、現地の中での“ちょっと贅沢なカフェ”という立ち位置を維持している。つまり、「価格の絶対値」というよりも、「ブランド価値と現地所得のバランス」に基づいて価格を決めているように感じられる。
日本であれば駅前のカフェは混雑していることが多いが、東南アジアのスタバは物価に対してそこまで価格を下げたりしないので、一部の人気店を除けばそこまで混んでいない。
現状ではどの国のスタバが一番おすすめ?
2025年7月現在の個人的な評価では、フィリピン、ラオス(ビエンチャン)のスターバックスが利用価値が高いと思う。ベトナムは上に書いたように魅力的な競合が多いので相対的に評価は下がるし、タイはバーツ高で割高、去年に値上げした印象がまだ残っている。フィリピンとラオスは作業ができるカフェを探すのに苦労するイメージがあり、スタバの価値がでるのではないか。店内のサービスは基本同じなので価格と外的要因でしか判断できないけれども。
個人的ワーストは日本。東南アジアと同じ価格帯なのはいいとして、混みすぎの店舗が多くて利用しにくい。東南アジアの方がおすすめ。
注意点:空港スタバと価格の変動
なお、空港内のスターバックスは、市中店舗より高い価格設定となっているケースが多く、長居もしにくい。価格も頻繁に改定されているため、今回の情報はあくまで参考値として活用してください。
まとめ:スタバはノマドにとって安心できる「拠点」
スターバックスは、国が違っても一定の品質を提供し続ける、ノマドや旅行者にとって安心のカフェチェーン。物価の違いを超えて、作業拠点、憩いの場としての価値は非常に高い。今後も価格やサービスに変化が見られるたびに、こうした比較情報をアップデートしていきたい。