バンコクの空港はどっちを使う?スワンナプームとドンムアンの使い分け方

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バンコクには、スワンナプーム空港とドンムアン空港の2つがある。航空券を取ったあとで「これ、どっちの空港だっけ?」と見直して、少しだけ不安になった経験がある人は多いはずだ。

特にLCCで深夜到着、乗り継ぎあり、市内移動も初めて。空港名は分かっていても、到着後に何が変わるのかは意外と分かりにくい。

結論から言うと、空港選びは「便利そうな方」では決まらない。航空会社、到着時間、そして乗り継ぎの有無——この3つで、最適解はほぼ自動的に決まる。

自分自身、スワンナプームもドンムアンも何度も使っているが、迷いが出るのはたいてい「空港の違い」ではなく「条件の読み違い」だ。だから本記事では、観光目線ではなく交通の設計と使われ方を軸に、2つの空港をどう使い分けるべきかを整理する。

市内アクセスと空港間移動の考え方さえ押さえておけば、到着後に焦る場面はかなり減る。これから、それぞれの空港がどんな条件で選ばれやすいのか、そしてどんな場面で注意が必要なのかを順に見ていこう。

スワンナプーム空港の館内案内(公共タクシー/空港鉄道Airport Rail Linkの方向表示)
到着後に迷いやすいのはここ。案内板を見て、鉄道/タクシーの判断をしよう。

先に結論:深夜・乗り継ぎ・荷物で決まる(どっちを選ぶ?)

  • 航空会社でだいたい決まる:国際線フルサービスはスワンナプーム寄り、LCCはドンムアン寄り
  • 日中〜夜 / 荷物が軽い:鉄道で組み立てやすい(特にスワンナプームは動線が読みやすい)
  • 深夜・早朝:空港に関係なくタクシー/Grabが前提(鉄道・シャトルが使えない時間帯がある)
  • 空港間の乗り継ぎ:運行時間内なら無料シャトル、余裕がないなら直行(タクシー/Grab)

自分はまず「深夜かどうか」と「乗り継ぎの余裕」を見る。ここが決まると、鉄道/シャトル/直行の選択肢が一気に絞れる。そのうえで荷物量を見て、最後に「迷う時間を捨てるか」を決める。このあとで、なぜそうなるのかを交通目線で整理する。

スワンナプームとドンムアンの違い(役割と使われ方)

バンコクに空港が2つある理由は、単に都市規模が大きいからではない。路線の性格に合わせて、役割を分ける方が回るからだ。

もともと主力だったのはドンムアン空港で、国内線も国際線も集まっていた。しかし航空需要が増え、国際線・大型機・乗り継ぎの受け皿が必要になり、スワンナプーム空港が新設された。ここで重要なのは、古い空港を捨てたのではなく、2つを“用途別”に残したという点だ。

結果として、いまのバンコクではこんな住み分けがベースになっている。

  • スワンナプーム空港:国際線とフルサービスキャリアの比重が大きい(長距離・乗り継ぎ含む)
  • ドンムアン空港:LCC中心で短距離・高頻度運航の拠点になっている。国内線も多い。

つまり、旅行者が「どっちが便利?」と悩む前に、空港側の設計として「こう使われる」前提がある。自分の条件(航空会社/到着時間/乗り継ぎ)が分かれば、空港選びはだいたい自動的に決まる。

次の章では、その条件をどう見れば判断が早いかを整理する。

航空会社でほぼ決まる:LCCはどっち?国際線はどっち?(予約前の判断)

バンコクの空港選びは、好みで決めるものではない。実際には、航空会社/到着時間/乗り継ぎの有無の3つを見れば、答えはほぼ決まる。

まず航空会社。フルサービスキャリアの国際線は基本的にスワンナプーム空港で、LCCはドンムアン空港を拠点にする路線が多い。つまり発着空港は、航空会社(と便)で決まる。チケットを取る前なら、空港の違いを理解したうえで航空会社を選べる。ここから先で迷うのは、空港そのものより到着後の動き方だ。

次に到着時間。深夜・早朝は鉄道が動いていないため、空港に関係なく市内移動はタクシーかGrabが前提になる。逆に日中〜夜に着くなら、鉄道を含めて選択肢が増える。特にスワンナプーム空港は動線が読みやすく、到着後の組み立てがしやすい。一方でドンムアン空港は、時間帯や渋滞次第で「鉄道で入るか/最初から道路移動に割り切るか」を判断する場面が出やすい。

もう一つ、鉄道かタクシーかを分ける軸として荷物の量がある。
バックパック程度なら鉄道で動きやすいが、スーツケースが大きい/個数が多い/同伴者がいる場合は、到着空港に関係なくタクシーやGrabに寄せた方がいい。
移動の快適さはもちろん、駅までの徒歩や乗り換えで想像以上に体力を使う。バンコクでは「迷ったらタクシー」が乱暴に見えて、結果的に失敗しにくい理由でもある。

最後に乗り継ぎ。バンコクを経由地として使う場合、発着空港が分かれる旅程が普通に起こる。このとき空港間移動は「ついで」ではなく、予定の中で独立したイベントとして扱うべきだ。距離があり、時間は交通状況に左右される。ここを甘く見ると、余裕が一気に削られる。

整理すると、空港選びの考え方はこうなる。

  • 航空会社で空港がだいたい決まる(ここは選べないことが多い)
  • 到着時間で移動手段が絞られる(深夜・早朝はタクシー/Grabになる)
  • 乗り継ぎがあるなら空港間移動を最優先で設計する

次の章では、空港が決まったあとに迷いやすい「市内アクセスの考え方」を、スワンナプームとドンムアンで切り分けて整理する。

市内アクセスの決め方:鉄道/タクシー/Grab(荷物が多い日は?)

スワンナプーム空港から着くエアポートレールリンク(Airport Rail Link)のホーム。パヤタイ駅。
荷物が軽く、時間帯が合うなら鉄道で市内へ。

空港が決まったあとは、市内アクセスも「どれが最速か」より、条件に合う動き方かで決めた方がうまくいく。特に分かれ目になるのは、到着時間と並んで荷物の量だ。

スワンナプーム空港は、市内へ入る動線が分かりやすい。日中〜夜に到着し、荷物が軽いならエアポートレールリンクを軸に組み立てやすい。一方で、スーツケースが大きい/荷物が多い/ホテルまで直行したい場合は、最初からタクシーやGrabに寄せた方が判断が早い。

実際の乗り場や移動手順は、スワンナプーム空港からバンコク市内へのアクセス記事で写真付きで整理している。

ドンムアン空港も鉄道アクセスはあるが、スワンナプームほど単純ではない。到着時間帯と交通状況に加えて、荷物が多いと鉄道ルートは一気に現実味が下がる。バックパック程度なら鉄道で割り切れる場面もあるが、荷物が重い・大きいなら道路移動に寄せた方が結果的にラクで早いことが多い。

ドンムアン空港から市内へ向かう場合の選択肢や注意点は、ドンムアン空港からバンコク市内への移動ガイドでまとめている。

なお深夜や早朝は両空港共通で鉄道が使えない。この時間帯は荷物の量に関係なく、タクシーかGrabが前提になる。

空港間移動の決め方:無料シャトル/タクシーの使い分け(運行時間)

運行時間内(目安:朝5時〜24時)であれば、空港間を結ぶ無料シャトルバスが現実的な選択肢になる。大型スーツケースも載せられるため、荷物の量は大きな論点になりにくい。

一方で、シャトルは本数に限りがあり、「着いたらすぐ乗れる」とは限らない。待ち時間が発生する前提で、乗り継ぎに余裕がある時間帯に向く。

乗り場や利用条件、実際の所要時間については、スワンナプーム空港とドンムアン空港を結ぶ無料シャトルバスの実録記事で整理している。

スワンナプーム空港−ドンムアン空港の無料シャトルバス(AOT Shuttle Bus)
運行時間内なら無料シャトルが現実的。ただし本数と待ち時間は前提に。

一方、運行時間外(深夜・早朝)はシャトルが使えないため、タクシーやGrabを前提に考える。また、運行時間内でも乗り継ぎに余裕がない場合は、安さより「読める移動」を優先した方が後悔が少ない。

まとめ:迷うのは空港名ではなく「到着条件」

スワンナプーム空港・ドンムアン空港のどちらに到着しても、
市内や次の目的地への移動は「空港名」ではなく条件で決めるのが正解だ。

市内へ向かう場合

  • 日中〜夜に到着し、渋滞を避けたい
     → 鉄道(エアポートレールリンク/レッドライン)
  • 荷物が多い(大型スーツケース・複数)/ 同伴者あり / ホテルまで直行したい
     → タクシーまたはGrab(最も確実)
  • 深夜・早朝に到着
     → 選択肢はタクシーかGrabのみと考えてよい

空港間を移動する場合(乗り継ぎ)

  • 運行時間内で時間に余裕がある
     → 無料シャトルバス
  • 深夜、または乗り継ぎに時間の余裕がない
     → タクシーまたはGrab一択
ドンムアン空港のタクシー乗り場(スーツケースを積んで出発する様子)
荷物が多い日や時間に余裕がない日は、直行(タクシー/Grab)が結局ラク。

空港間移動は「安く済ませる」よりも、確実に次の便に間に合うことを最優先すべき場面だ。

判断に迷ったら

  • 深夜・早朝
  • 大型スーツケースがある
  • 乗り継ぎに余裕がない
  • ホテルまで直行したい

→ タクシー/Grabがベスト。
迷うのは空港の違いじゃなく、到着後に「何を捨てるか」を決めていないときだ。

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