マニラ空港(NAIA)行きP2Pバスと並んで、SMクラークからケソンシティ・TRINOMA行きのP2Pバスも非常に便利な移動手段である。今回はその実体験をもとに、乗り場・混雑状況・運賃・乗り遅れリスクなどを詳しくレポートする。
TRINOMA(トライノーマ)はケソンシティにある大型ショッピングモールで、マニラ市内各地へのアクセスにも優れる。そのため、「マニラに行きたいが、空港までは行き過ぎ」という人にも最適な中間目的地となっている。
SMクラークのP2Pバス乗り場(TRINOMA行き)
TRINOMA行きのバスも、NAIA行きと同じくSMクラーク正面入口付近のP2P乗り場から出発する。Genesis Premium P2P Bus Serviceがこのサービスの正しい名称とのこと。
乗車待ちエリア。TRINOMA行きバスが来たら乗り込む。発車時刻や行き先はバス前方に掲示されているので、必ず「TRINOMA」表記を確認してから乗車すること。

この停留所は始発ではないため、すでにクラーク空港からの乗客が乗っており、座席は早い者勝ちとなる。整理券や番号札はないため、早めの到着が必須である。
バスの運行スケジュール|TRINOMA行きは右側を確認

SMクラークの乗り場には、時刻表(NAIA行き・TRINOMA行き両方)が掲示されている。
- TRINOMA行きの時刻は右側に記載されており、日中は概ね1時間に1本の間隔で運行している。
- 始発は4:30、最終便は21:00とNAIA行きと違い24時間運航ではないので注意
なお、始発はクラーク空港であり、SMクラークにはおおよそ30分後に到着する。
時刻表の出発時刻はSMクラーク基準なので、クラーク空港で乗車する場合は-30分前後と考えるとよい。
【体験談】満席で乗れず、次のバスを待つことに
今回、筆者は午前11時発のバスに乗る予定で15分前に到着したが、すでにバスは到着済みで、乗客で満席となっていた。早めに来たつもりが乗車できず、次のバスまで1時間待機することとなった。
次便の正午発のバスに確実に乗るため、涼しいSMクラークの中で待つ選択肢もあったが、座席確保を優先し、バス乗り場のベンチで粘ることにした。現地タクシードライバーの皆様は状況を分かっているようで、バスの満員を確認した後にタクシー移動の営業を開始した。これで急ぎのためタクシーに乗る流れになったら悔しいだろう、、と思いながら誰も応じていないタクシー営業を眺めひたすら待つ。

なお、この日のNAIA行きバスは満席ではなかったことから、TRINOMA行きの方が需要が高い時間帯もあると考えられる。
所要時間・運賃・車内設備について
出発時刻:正午
到着時刻:13時40分(所要約1時間40分)
※交通状況により前後あり
運賃:240ペソ(2025年5月現在)
購入方法:車内で現金支払い、穴あけパンチ式のチケット
例によって暗号のようなバスチケット。この運賃は以前より上がっており今後も上がるだろうから参考程度に。

このバスにはフットレストと(わざと?)壊されたUSD差込口がついている。壊された、と書いたのはどの差込口も意図的に使えないように物理的に壊されているように見えたからである。こればかりは車両によって当たり外れがあるというしかない。

TRINOMAバスターミナルに到着
TRINOMAのバスターミナルはショッピングモールTRINOMAのすぐ横に位置しており、到着後の移動や買い物にも便利。クラーク行きのバスに乗るのも同じ場所からとなる。
以下、逆ルートのTRINOMA→クラーク空港行き(SMクラーク経由)のバス時刻表。始発が4時半、最終便が22時半になっている。

TRINOMAにはショッピングモールLANDMARKが入っている。隣接しているSM City North EDSAと併せて非常に大きなショッピングモールエリアを形成している。因みにTRINOMAの読みは「トライノーマ」である。「トリノマ」と読みたい。

目的地によってNAIA行きかTRINOMA行きか選ぼう
もちろんケソンシティに用があるならTRINOMA行き一択だが、例えばマカティに行くならMRTでTRINOMA(North avenue) からAlayaまで24ペソ、30分程度で着く。マラテなど他のエリアに行くにしてもNAIAまでだと行き過ぎとなる。TRINOMA行きは「マニラに入りたいが、空港まで行きたくない」人にとって最適解だと思う。
移動に慣れている方ならDauからPasay行きバスなど他のルートもあるが、ちょっと旅行するだけならこれだけ使いこなせれば十分、と言える移動手段だ。
補足:急いでいる場合の代替手段
どうしても急ぎたい場合は、DAUバスターミナルまで移動し、Cubao行きのバスに乗る方法もある。CubaoからTRINOMAへは途中下車でアクセス可能。ただし、SMクラークからP2Pバスに乗れる現在では、DAU経由の選択肢は少し面倒かも。
まとめ:TRINOMA行きP2Pバスの魅力と注意点
- ✅ SMクラークからケソンシティまで直通で行ける
- ✅ TRINOMAはマニラ市内各地への乗換にも便利
- ✅ 満席になるリスクあり → 30分前到着が安心
- ✅ 運賃は240ペソ(2025年5月時点)
- ✅ 所要時間は1時間半〜2時間程度
マニラ市内へスマートにアクセスしたい人にとって、TRINOMA行きのP2Pバスは非常に効率的な選択肢だ。目的地やスケジュールに応じて、NAIA行きと上手に使い分けたい。