ハノイの玄関口であるノイバイ国際空港(Noi Bai International Airport)。
その国際線ターミナルT2は、2014年にオープンした比較的新しい建物で、大成建設(Taisei Corporation)の施工により、日本の円借款を活用して建設された。
館内はガラス面が多く明るく、初めてでもフロアの把握がしやすい造りだ。
ただし近年は、急速な旅客増加に対応するための 拡張工事(2024〜2026予定)が進んでおり、出発階の両端が仮囲いで閉鎖されている。筆者が訪れた2025年11月時点では、出発階(3F)の約3分の1が利用できない状態で、テナントや飲食店の配置が一部変わっていた。
ノイバイ空港T2では、近年の旅客増加に対応するため拡張工事(2024〜2026)が行われていた。
筆者が訪れた2025年時点では、出発階(3F)の一部が仮囲いで閉鎖されていたが、2026年3月の再訪時には主要エリアの整備がほぼ完了している。
本記事では、2026年3月時点の空港の様子をもとにチェックイン、SIM、両替、市内アクセスなどをまとめている。

ノイバイ空港T2のフロア構造(1階〜4階の配置)
ノイバイ空港T2は横に長いターミナル構造で、フロアは縦方向にスッと抜けるように配置されている。
フロア構造は次の通り。
・1F:国際到着フロア(到着ロビー・両替・SIM・市内アクセス)
・2F:サービス階(飲食・ショップ・荷物預かり・空港内ホテル)
・3F:国際出発フロア(チェックインカウンター)
・4F:レストラン・ショッピングフロア+簡易展望スペース

→ フロアマップ詳細はノイバイ空港公式サイト(英語)
ノイバイ空港ターミナル2のフロアマップでは、到着ロビーが1階、出発フロアが3階という構造になっている。空港に到着したら3階へ上がり、
チェックインカウンター → 保安検査 → 出国審査
という順に進む流れだ。レストランや休憩スペースは2階と4階にあり、出発前に時間があれば立ち寄れる。

天井が高く開放感があり、案内板も多い。チェックインカウンターは出発フロア中央に並び、アルファベットごとに航空会社が割り当てられている。
国際線到着の場合、到着後は
入国審査 → 手荷物受取 → 税関 → 到着ロビー
という順に進む。

以前は入国審査で長蛇の列になり混雑していたが、現在は整列レーン(ポールによる誘導ライン)の整備や自動ゲートの導入により、以前より多少待ち時間少なく進む。今回、観光ビザとしてeVISAを事前取得して入国したが、紙に印刷するのを忘れていた。入国審査ではスマートフォンに表示したeVISAを提示するだけで問題なく通過できた。

急増する旅客数と拡張工事について
ノイバイ空港の国際線利用者は、2019年に約1,650万人。
コロナ後の回復も早く、2023年以降は再び混雑が常態化している。
こうした需要増を受け、T2では年間旅客処理能力を約1.7倍に引き上げる拡張計画が進められてきた。2025年には出発階の一部エリアが仮囲いで閉鎖され、動線が狭くなっている区画が多かった。


しかし 2026年3月に訪れた時点では、工事エリアの多くが開放されており、出発フロアの利用スペースは大きく拡張されている。
チェックインカウンター周辺には新しいベンチや待機スペースが整備され、空港内にはグリーン(植栽)も配置されるなど、以前よりも開放感のある空間に変わっていた。


依然として利用者は多く、時間帯によっては混雑も見られるが、以前のような通路の狭さは減り、混雑の圧迫感はやや緩和されている。
出発階(3階)のフロア案内|チェックインカウンターと出国エリア

ノイバイ空港T2の中心となるのが、3階の出発フロアだ。
国際線のチェックインカウンターが並び、出国手続きの入口となるフロアになっている。
チェックインカウンターは A〜Lまで横一列に配置 されており、天井の高いホール状の空間が広がる。
中央付近にはフライト情報モニターや案内表示が設置されており、利用する航空会社のカウンターを確認できる。
時間帯によって混雑状況は変わるが、国際線の出発が集中する夕方〜夜の時間帯はチェックイン列が長くなる。

チェックインカウンターの特徴
・ベトナム航空(Vietnam Airlines)とVietjetのカウンターが広いエリアを占める
・LCCや韓国・東南アジア系航空会社は日によってカウンターが変更される場合がある
・フライト情報モニターで当日のカウンターを確認できる
特に繁忙時間帯はチェックイン列が長くなるため、余裕を持って空港に到着しておくと安心だ。
荷物包装サービス(ラッピング)

スーツケースを傷や汚れから守りたい人向けに、ラッピングサービスもある。
出発階の入口近くに機械が設置されており、スタッフがその場でスーツケースをラップでぐるっと巻いてくれる。
- 料金:60,000 VND(約350円)
- 所要時間:1個あたり数分程度
外装保護や鍵部分の補強、長距離フライトでの破損防止に役立つ。
T2の主要航空会社一覧(乗り継ぎに便利な航空会社)
※日本路線以外
※就航状況はシーズンや運航計画により変更される場合があります。
T2にはアジア・中東・欧州など幅広い航空会社が就航しており、国際的な乗り継ぎハブとしての役割もある。
以下は、日本路線を除いて、日本人旅行者が実際によく利用する主要キャリアをまとめた。
ベトナムの航空会社(国際線|Vietnam Airlines / Vietjet)
- ベトナム航空(Vietnam Airlines)
ベトナムのフラッグキャリアで、ハノイ発の主要国際線と長距離路線を広く担当する。 - ベトジェットエア(Vietjet Air)
日本・韓国・タイなどアジア路線の便数が多く、価格重視で選ばれやすいLCC。
韓国系(便数が多く、韓国人利用が非常に多い)
韓国とベトナム間は旅行・ビジネスの往来が多く、便数が非常に多いジャンルである。便数が多い分、日本人旅行者にとっても使いやすい路線が多い。
- 大韓航空(Korean Air)
仁川経由で北米・欧州・日本行きなど路線網が非常に強く、乗り継ぎの定番。 - アシアナ航空(Asiana Airlines)
欧州方面への乗り継ぎで安定した人気。サービス品質も評価が高い。 - ティーウェイ航空(T’way Air)
日本路線が多いため、日本人旅行者が利用しやすいLCC。料金が安い。 - チェジュ航空(Jeju Air)
韓国の地方都市へ飛べるうえ、東南アジアへの乗り継ぎも豊富。
👉 韓国系は “韓国⇆ベトナム” の巨大需要によって便数が多く、T2利用でも存在感が大きい。
台湾系(アジア〜米国行きの乗り継ぎで人気)
- チャイナエアライン(China Airlines)
台北乗り継ぎで米国西海岸・グアム・オーストラリア方面へ行きやすく、時差管理がしやすい。 - エバー航空(EVA Air)
安全性ランキング上位の航空会社。台北経由の北米路線は特に人気が高い。 - スターラックス航空(Starlux Airlines)
サービス評価が高い新興キャリアで、台北経由の選択肢として人気が出ている。
中国・香港系(価格重視の乗り継ぎに)
- キャセイパシフィック航空(Cathay Pacific)(香港) — 欧州・北米行きの深夜便が強い
- 中国国際航空(Air China) — 北京経由で欧州行きが豊富
- 中国東方航空(China Eastern) — 上海経由で日本・アジア方面に強い
- 中国南方航空(China Southern) — 広州経由でアジア・オセアニア方面が比較的安い
👉 価格の安さと便数の多さが魅力で、“コスパ重視の乗り継ぎ” として人気がある。
タイ系
- タイ国際航空(Thai Airways)
バンコク乗り継ぎでリゾート方面(プーケットなど)が便利。 - タイ・エアアジア(Thai AirAsia)
東南アジアの短距離移動に強いLCC。
シンガポール系
- シンガポール航空(Singapore Airlines)
ハブのチャンギ空港は乗り継ぎ効率が高く、欧州・豪州方面に強い。 - スクート(Scoot)
日本行きでは、一度シンガポールへ南下してから乗り継ぐ “逆戻りルート” も選ばれる。
👉 「安定のフルサービス+格安のスクート」の2軸で評価が高い。
中東系
- カタール航空(Qatar Airways)
欧州行きの評価が非常に高い。 - エミレーツ航空(Emirates)
ドバイ経由で世界中へ。
インド系
- インディゴ(IndiGo)
デリー・コルカタ路線が中心。日本人利用は多くないが、インド周遊では選択肢になる。
T2ではアジアを中心に幅広い航空会社が揃っており、旅行先や予算に合わせて柔軟に選べる。
T2発|日本行き直行便まとめ(成田・羽田・関西・中部・福岡)
ノイバイ空港T2からは、日本の主要都市へ多くの直行便が運航されており、ビジネス・観光ともに利用しやすい充実した路線構成になっている。
以下は主な就航都市と航空会社一覧。
東京(成田 / Narita:NRT)
- ベトナム航空(Vietnam Airlines)
- 全日本空輸 / ANA(All Nippon Airways)
- 日本航空 / JAL(Japan Airlines)
- ベトジェットエア(Vietjet Air)
👉 便数が最も多く、深夜発・早朝着など時間帯の選択肢が幅広い。
東京(羽田 / Haneda:HND)
- ベトナム航空(Vietnam Airlines)
- 全日本空輸 / ANA(All Nippon Airways)
👉 ハノイ早朝発の便が運航しており、都心アクセスの良さからビジネス出張で使われやすい。
大阪(関西 / Kansai:KIX)
- ベトナム航空(Vietnam Airlines)
- 全日本空輸 / ANA(All Nippon Airways)
- 日本航空 / JAL(Japan Airlines)
- ベトジェットエア(Vietjet Air)
👉 関西圏で需要が大きい。
名古屋(中部 / Chubu:NGO)
- ベトナム航空(Vietnam Airlines)
- 全日本空輸 / ANA(All Nippon Airways)
- ベトジェットエア(Vietjet Air)
👉 便数は多くないが、安定して運航されている人気路線。
福岡(Fukuoka:FUK)
- ベトナム航空(Vietnam Airlines)
- 全日本空輸 / ANA(All Nippon Airways)
👉 西日本からのアクセス路線として、観光・ビジネスともに根強い需要がある。
日本とハノイ間は年間を通じて需要が高く、便数はおおむね安定。
日本発ハノイ行きも同じ航空会社が運航しており、往復ともに選びやすい。
4階|レストラン・カフェ・お土産エリア
出発階からエスカレーターで上がる4階には、出発前に軽く食事ができるレストランやカフェが並んでいる。2025年は拡張工事の影響で営業店舗が限られていたが、2026年時点では新しい店舗も増え、飲食エリアはかなり充実してきている。

主な店舗は次の通り。
- Highlands Coffee(ベトナム定番のカフェチェーン)
- LUCKY Restaurant(ローカル料理中心のレストラン)
- Phở Đồng(フォーなどのベトナム料理)

- Lucky Shop(お手軽なお土産ショップ)


ベトナム料理から軽食、コーヒーまで揃っており、チェックイン後に出発まで時間がある場合の休憩場所として使いやすい。また、4階からは空港の滑走路エリアを一望できる簡易展望エリアもあり、飛行機を眺めながら時間をつぶせる。

到着階(1階)|SIM・ATM・市内アクセスの場所案内
到着ロビー(1階)には、SIMカウンター・両替所・ATMが並び、到着後に必要な手続きを一通り済ませられる。
また、到着出口を出るとタクシー乗り場や空港バス乗り場があり、市内へ向かう交通手段もこのエリアから利用できる。
SIMカードの購入方法については、ノイバイ空港SIMガイドの記事で詳しく解説している。

到着出口を出るとすぐ前が車寄せになっており、タクシーやGrab、空港バスを利用できる。

主な市内アクセスは次の通り。
- タクシー乗り場:到着出口を出て左右に広がる
- Grabなど配車アプリ:到着階外の一般レーン
- 空港バス(86番):到着階を出て右側のバス停
市内へのアクセス方法や料金の目安についてはノイバイ空港T2|ハノイ市内アクセス記事で詳しくまとめている。
また、国内線ターミナル1との移動は無料シャトルバス(時刻・乗り場はこちら)が便利。
到着階にある花屋(ベトナムらしいお出迎え文化)

到着階には小さな花屋があり、色とりどりの花束が並んでいる。
これは、家族や恋人、友人を “花で迎える” ベトナムならではの習慣があるためだ。
長期留学や海外赴任から帰国する家族を出迎える際、到着ゲートで花束を渡す光景はよく見られる。
日本ではあまり一般的ではない演出だが、ベトナムでは温かい歓迎の象徴として根付いている。
旅行者にとっても、空港で見かけると少しほっこりするスポットだ。
2階|飲食・荷物預かり・空港内ホテル
到着階と出発階の間にある2階は、飲食店やサービス施設が集まるフロアだ。
荷物預かり、スリーピングポッドなどもこの階にあり、出発前の休憩や乗り継ぎの待ち時間に使える。他フロアと比べ空いており静かなのも特徴だ。
飲食(2Fカフェ・軽食エリア)
2階にはカフェや軽食店が並び、フォーやバインミーなどのベトナム料理のほか、コーヒーショップも営業している。
空港のフードコートのような一体型ではなく、通路沿いに店舗が点在する配置になっている。
出発前に軽く食事を済ませたり、乗り継ぎの待ち時間にコーヒーを飲んで休憩する場所として利用しやすい。

2階は到着階(1階)と出発階(3階)の間にあるフロアで、移動の途中に立ち寄れる飲食店やサービス施設が集まっている。

荷物預かり(Left Luggage)

T2の2階には、スーツケースやバックパックを一時的に預けられる荷物預かりサービス(Left Luggage)がある。ハノイ市内で観光したい場合や、乗り継ぎ時間が長いときに便利。「コインロッカー代わり」と考えるとイメージしやすい。
利用料金(2026年時点・荷物1個あたり)

- 最初の3時間:90,000ドン
- 3〜12時間:100,000ドン
- 12〜24時間:110,000ドン
- 24時間〜30日:120,000ドン / 1日
- 30日以上:130,000ドン / 1日
👉 料金は「サイズ・重さに関係なく一律料金」。
荷物預かりサービスの注意点(要点)

- 預ける時・受け取る時の両方でパスポート提示が必要
- 貴重品・現金・パソコン・危険物は預けられない
- 食品・飲料も不可(こぼれ・腐敗防止)
- 支払いは現金のみ
- モバイルバッテリーは預けNG
👉 貴重品と電子機器は手荷物で持ち歩く必要がある。
利用時のアドバイス
- 大きなスーツケースは問題なく預けられる
- 受け取り時トラブル防止のため、預ける前に荷物の写真を撮っておくと安心
- 長時間の乗り継ぎや、ホアンキエム湖周辺への短時間観光に使うと便利
👉 料金が手頃なので、「身軽に動きたい旅行者」には特に使いやすいサービスといえる。
公式情報はノイバイ空港のLocker Room(荷物預かり)案内ページを参照。
● 空港内ホテル(VATC SleepPod)

ノイバイ空港T2には、有料の仮眠室サービス「SleepPod(空港内ホテル)」が設置されている。
完全個室で、カプセルホテルに近い簡易宿泊スペースで、深夜便・早朝便利用者にとって“体力温存できる選択肢” になっている。


設備とサービス

SleepPodの部屋はシンプルだが、短時間休憩に十分。
- ベッド(枕・毛布付き)
- エアコン
- 無料Wi-Fi
- ウェルカムドリンク(ペットボトル1本)
- 目覚まし(ウェイクアップコール)
料金の目安
料金はシーズンによって多少変動するが、T2のシングルルームの場合はおおよそ以下が目安。
- 3時間で約66万ドン前後〜
- 6時間で約132万ドン前後〜
👉 最新料金・空室状況・事前予約は公式サイトが最も確実。
こんな人におすすめ
- 深夜着 → 翌朝の国内線/国際線に乗り継ぐ人
- ホテルに移動するほどでもない短い滞在時間の人
- 子ども連れで、休む場所をしっかり確保したい人
- 足を伸ばして寝て、空港泊のストレスを減らしたい人
利用時の注意点
- 一般的なベトナムのホテルと比べると料金は高め
- シャワーはない(トイレ・洗面所は空港内共用エリア)
- しっかり休みたい場合は、市内ホテルのほうが快適
👉 「移動の合間に数時間だけでも横になりたい」「時間をお金で買って体力を温存したい」という人向けのサービス、という印象。
なお、空港内ホテルの料金が負担に感じる場合は、ターミナル内のベンチで夜を明かす“空港泊”という選択肢もある。ただしノイバイ空港T2は24時間稼働ではあるものの、深夜帯は人が少なく、座り心地の良いベンチも限られている。電源も多くはないため、快適さを重視するならSleepPodを利用したほうが無難だ。
空港泊自体は物理的には可能だが、環境面では良くない点は覚えておきたい。
T2からハノイ市内への移動まとめ(詳細は別記事)
ノイバイ空港T2からハノイ中心部までは、車でおおむね40〜60分。
移動手段はタクシー、Grab、空港バス(86番・90番)などがある。

到着出口付近には、タクシー料金の目安が表示された電光掲示板が設置されている。
料金の相場を事前に確認できるため、空港タクシーを利用する際の参考になる。
それぞれの料金、所要時間、深夜早朝の注意点、旧市街(ホアンキエム)/キンマ―方面別のおすすめルートなどは、ノイバイ空港T2 ⇆ ハノイ市内アクセス完全ガイドで詳しくまとめている。
まとめ
ノイバイ空港T2(ターミナル2)は、ハノイの国際線ターミナルとして利用されている空港施設だ。
館内はガラス面が多い開放的な造りで、チェックインカウンター、飲食店、SIMカウンター、荷物預かりなどの主要サービスがフロアごとに配置されている。
2026年時点では拡張工事の影響も落ち着き、飲食店やサービス施設も徐々に増えてきている。
ハノイ空港から市内へ移動する旅行者にとっても、空港内の施設を把握しやすい構成になっている。
ハノイ旅行やベトナム周遊の出入口として利用する場合は、ノイバイ空港T2のフロア構成やサービスを事前に確認しておくと安心だ。
→ ノイバイ空港の全体構造を把握したい場合はノイバイ空港(ハノイ空港)総合ガイドへ



