ハノイBRTの乗り方|Yen Nghia乗り場・運賃・メトロ2A号線との接続

この記事は約8分で読めます。

ハノイには、メトロとは別にBRTと呼ばれるバス交通が走っている。

BRTは、専用レーンや専用停留所を使うバス交通で、ハノイでは市内西側のKim Ma Bus Station(キンマー・バスターミナル)と、メトロ2A号線の終点に近いYen Nghia Bus Station(イエンギア・バスターミナル)を結んでいる。普通の路線バスとは違い、停留所には専用ホームや改札があり、1回券ではコイン型の乗車券を使う。

今回は、メトロ2A号線でCat Linh駅からYen Nghia駅へ向かい、Yen Nghia Bus StationからBRTに乗ってKim Ma方面へ戻ってみた。

日常の移動では使う機会が少ない路線だが、メトロ2A号線と組み合わせると、ハノイ西側を回る休日の小さな移動ルートとして楽しめる。この記事では、Yen NghiaのBRT乗り場、運賃、乗車券、車内、専用レーンの実際を紹介する。

ハノイBRTとは|専用レーンと専用停留所を使う都市型バス交通

BRTとは「Bus Rapid Transit」の略で、日本語ではバス高速輸送システムと説明されている。

日本で近い例を挙げるなら、名古屋のゆとりーとラインのように、普通の路線バスより専用設備を多く使うバス交通をイメージすると分かりやすい。ただし、ハノイBRTは専用高架ではなく、市内道路上の専用レーンと専用停留所を使う都市型のBRTである。

ハノイBRTの停留所は、専用ホームと改札を備えている。道路上にはBRT専用レーンもあるが、鉄道のように完全に独立した交通ではなく、実際の走行ではハノイの道路事情の影響を受ける。

ハノイBRTの道路中央寄りにある専用停留所と歩道橋
道路中央に設けられたBRT停留所。普通の路上バス停とは違い、専用ホームを使う構造になっている。

ハノイBRT 01の基本情報|運賃・運行時間・運行区間

ハノイBRT 01は、Kim MaとYen Nghia Stationを結ぶ路線である。今回の記事ではYen Nghia側からKim Ma方面へ乗車したが、Kim Ma側からYen Nghia方面へ向かう逆ルートでも利用できる。

項目内容
路線BRT 01
区間Kim Ma – Yen Nghia Bus Station
運賃1回8,000ドン
始発5:00
終発22:00
運行間隔時間帯により3〜15分前後

Yen Nghia側から乗ると、Ha Dong方面の住宅地を抜け、Giang Vo、Nui Trucを経由してKim Ma方面へ向かう。Cat Linh駅周辺へ戻るなら、Nui Truc停留所が下車ポイントになる。
途中停留所からも乗れるが、初めてならYen Nghia Bus StationまたはKim Ma Bus Stationからがわかりやすい。

ルート地図|メトロ2A号線でYen Nghiaへ、BRTでNui Truc・Kim Ma方面へ戻る

ハノイBRTは、旧市街や日本人が多く住むキンマー・リンランを直接走る路線ではない。そのため、旅行者や在住者が日常の移動で使う機会は少ない。

ただ、BRTは日本人にはあまり馴染みのない交通システムであり、近年整備が進むハノイメトロと組み合わせると、休日の小さな移動ルートとして面白い。Cat Linh駅からメトロ2A号線で終点のYen Nghia駅へ向かい、そこからBRTでNui Truc方面へ戻れば、メトロとBRTの両方を一度に体験できる。

今回のルートでは、終点のKim Maではなく、ひとつ手前のNui Truc停留所で下車した。下の地図では、メトロ2A号線、BRT 01の主要な乗り場だけを表示している。

Yen Nghia駅とバスターミナル|メトロ終点からBRTへ乗り継ぐ

ハノイメトロ2A号線の終点Yen Nghia駅の外観
ハノイメトロ2A号線の終点、Yen Nghia駅。ここからBRTや路線バスへ乗り継げる。

Yen Nghia駅は、ハノイメトロ2A号線の南西側の終点である。駅のすぐ隣にはYen Nghia Bus Stationがあり、メトロ、路線バス、郊外方面のバスが集まる交通結節点になっている。

Cat Linh駅からYen Nghia駅までの行き方や、QR乗車券の買い方、2A号線の駅一覧は、別記事ハノイメトロ2A号線完全ガイドで詳しく紹介している。本記事では、Yen Nghia駅に到着した後のBRT乗り継ぎを中心に扱う。

Yen Nghia Bus Stationの入口とバスターミナルの看板
Yen Nghia Bus Stationの入口
Yen Nghia駅と隣接するバスターミナルのバス乗り場
Yen Nghia駅周辺にはバス乗り場が広がる。

メトロ駅だけを見ると近代的な高架駅だが、地上に降りると大型バスや市内バスが出入りするバスターミナルの雰囲気が強い。ハノイ中心部の駅とは違い、郊外側の終点らしい空気がある。

Yen NghiaのBRT乗り場|改札付きの専用ホーム型

Yen NghiaのBRT乗り場にある改札機

Yen Nghia Bus Stationの入口付近には、BRT専用の乗り場がある。

ハノイBRTの停留所は、道路脇でバスを待つ一般的なバス停とは違い、屋根付きの専用ホームと改札を備えた構造になっている。Yen Nghiaの乗り場もその一つで、バス停というより小さな駅のような造りになっている。

Yen NghiaのBRT専用ホームに停車するHanoi BRT車両
ホーム横にBRT車両が停車する
Yen Nghia Bus Stationで待機するHanoi BRTの車両

乗り場に入ると、改札機の先にホームがあり、BRT車両が横付けされる。メトロほど大きな空間ではないが、通常の路線バスとは乗り方が違う。

運賃と乗車券|1回8,000ドン、コイン型乗車券を使う

取材時、ハノイBRTの普通運賃は1回8,000ドン。距離に関わらず一律料金で、終点近くまで乗る今回のルートではお得感がある。

ハノイBRT車内に表示された運賃8,000ドン

1回乗車の場合は、窓口で運賃を支払い、Hanoi BRTのロゴが入ったコイン型の乗車券を受け取る。入場時はこのコインを改札に読み取らせ、下車後は出口側の改札で投入して出る仕組みである。

ハノイBRTのコイン型乗車券
Hanoi BRTのコイン型乗車券。
ハノイBRTの改札機とコイン型乗車券の投入口

同じハノイの公共交通でも、メトロ2A号線はQR乗車券、BRTはコイン型乗車券と仕組みが分かれていた。ただ、今後はBRTでもQRコードや電子チケットへの移行が進んでも不思議ではない。コイン型乗車券については、取材時点の情報として見ておきたい。

車内の様子|乗り場は専用型だが、車内は普通の市内バスと同じ

車内に入ると、雰囲気は一般的な市内バスと大きく変わらない。座席、つり革、立ちスペースがあり、特別な設備は目立たない。

ハノイBRTの車内と座席、つり革の様子
Hanoi BRTの車内

ただ、乗り方は普通の路線バスとは違う。BRTでは各停留所の専用ホームに車両が停まり、改札を通ってホームから乗る。道路上ではBRT専用レーンを走るため、車内は普通のバスでも、移動の仕組みは少し違う。

ハノイBRTの専用ホームと車両の乗降口
専用ホームに横付けされたBRT車両。停留所内のホームからそのまま乗車する。

実際に乗ってみた感想|昼の時間帯は空いていて乗りやすい

今回乗った昼の時間帯はかなり空いていた。Yen Nghia側の始点から乗る人も多くなく、車内や停留所の様子をゆっくり見られた。

BRTを体験してみたいなら、朝夕の通勤時間帯より昼の方がいい。通勤時間帯は利用者が増えるだけでなく、道路も混みやすい。

外国人の利用者はほとんど見かけなかった。運転手も少し珍しそうな反応で、何度か話しかけられた。観光客向けの交通というより、地元の人が普段使いするローカルな公共交通である。

BRT専用レーンの実際|専用レーンを走るバイクもいる

ハノイの道路上にあるBRT専用レーンの標識
道路上にあるBRT専用レーンの標識

BRTという名前だけを見ると、専用レーンをスムーズに走るバスをイメージするかもしれない。

実際、道路上にはBRT専用レーンがあり、停留所も普通のバス停よりしっかりしている。区間によっては、流れよく進む場面もあった。

ハノイBRTの車内から見た専用レーンと隣の一般車線の交通状況
BRT専用レーンが空いている区間。隣の一般車線と比べると、流れの違いが分かる。

ただ、ずっと快適にスイスイ進むわけではない。交差点では車やバイクの流れに合わせて止まるし、場所によってはBRT専用レーンをバイクが普通に走っている。

ハノイBRT専用レーン付近を走るバイクと混雑する交差点
BRT専用レーン付近を走るバイク

本来、BRT専用レーンはBRT車両のためのレーンであり、一般のバイクや車が走る場所ではない。ところが、実際のハノイではその境界がかなり緩い。バイクがBRTの前に入ってくる場面もあり、専用レーンがあるからといって、メトロのように道路交通から切り離されているわけではない。

メトロは線路の上を独立して走るが、BRTはあくまで道路の中を走る。乗ってみると、ハノイBRTはメトロのようなバスというより、ハノイの道路を走る少し特別な市内バスという感じだ。

Nui Truc・Kim Maで下車|BRTでハノイ市内側へ戻る

Yen Nghia Bus StationからBRTに乗ると、Kim Ma方面へ戻ることができる。

今回は終点のKim Ma Bus Stationまでは行かず、ひとつ手前のNui Truc停留所で下車した。

ハノイBRTのNui Truc停留所入口
Nui Truc停留所の入口。Cat Linh駅から徒歩圏内

Nui TrucはCat Linh駅に近く、メトロ2A号線の起点側へ戻るルートでは区切りがよい。

メトロ2A号線でYen Nghiaまで行き、帰りはBRTでKim Ma方面へ戻る。往復で同じ交通を使わないので、移動そのものを楽しめる。

Kim MaからYen Nghiaへ向かう場合

BRTは、Kim Ma Bus StationからYen Nghia Bus Station方面へ向かう逆ルートでも利用できる。今回の記事ではYen NghiaからKim Ma方面へ戻る流れで乗車したが、乗り方の基本は逆方向でも変わらない。

Kim Ma側から乗る場合も、専用停留所の改札を通り、コイン型乗車券を使って乗車する。Yen Nghia側ではメトロ2A号線の終点駅に近いため、Kim Ma方面からBRTでYen Nghiaへ行き、そこからメトロ2A号線に乗り継ぐことができる。

ハノイBRTは移動手段として使えるか

ハノイBRTは、観光はもちろん、滞在者でも出番がほぼない移動手段である。

一方で、メトロ2A号線と組み合わせると、ハノイ南西側をぐるっと回る移動ルートとして使える。Yen Nghiaまでメトロで行き、帰りはBRTでキンマー方面へ戻れば、同じ道を戻らない小さな周遊ルートになる。

便利だから乗るというより、ハノイの公共交通を見に行く感覚だ。休日に少し時間があるなら、メトロ2A号線とBRTを組み合わせて、車窓とローカルな交通を楽しむ小さなアクティビティになる。

BRT以外の移動手段も含めてハノイの交通を確認したい場合は、メトロや空港バス、市内交通をまとめたハノイ交通ガイドも参考になる。

タイトルとURLをコピーしました