前回に続きミンダナオ島の地方都市の旅行に来ている。ブトゥアン(Butuan)からダバオに向かうことにした。移動手段はバスで距離は300km弱、ミンダナオ島を縦断するので結構な距離。ある程度覚悟していたが、こちら側の確認不足もありかなり過酷なバス移動となった。
ブトゥアンのダバオ行きバスターミナル
ダバオ行きバスターミナル、Butuan Premium Bus Terminalはブトゥアンの中心市街からタクシーで15分程度で行ける。現地の人何人か聞いたが全員このバスターミナルだというのでダバオ方面に向かうならここに行くのだろう。タクシーの運転手から聞くにはダバオまで6~7時間とのことだった。

地方の長距離バスターミナルといった風貌のターミナル。トイレは有料で5ペソ。バスターミナルは広く、トイレは少し離れたところにある。先にバスの出発状況を確認して時間に余裕をもっておく。売店もたくさんあり、水や菓子、パンなどが買える。

ダバオ行きのバス。正面に「DAVAO」と書いてあるのでわかりやすい。バスの数は多く回転が早い。ダバオ行きも1時間に1本程度はあるのかもしれない。ちょうどすぐに出発するという案内を受けて17時発のバスに乗り込んだ。後から思えばこれが安直な判断だった。
謎の割引と路線バスによるカオスな車内
バスの車内はいたって普通の4列シート。長距離バスでUSB充電ができないのは残念だったがそれは想定内。フィリピンの他のバス同様乗ってから乗車チケットを購入する。ダバオ行きと告げると運賃は580ペソ(約1,500円)とのこと。事前に聞いていた話だと700ペソ以上はしていたので少し疑問に思って乗務員に聞いてみる。するとこの運賃はディスカウントをしているとのこと。これは運がいいなと思い少しいい気分になる。
バスが出発してしばらく経ち、ブトゥアンを抜けて次のバス停へに着く。乗客が乗り降りしまた次のバス停へで乗り降り。何度か繰り返すうちにこれは鈍行バスであることに気が付いた。気が付けばButuanから乗ってきていた客はとっくに下車しているし、新たに乗ってくる乗客は通路に立っているという混雑ぶりだ。しまった、Non stopバスでも6時間以上かかるところ、この鈍行ペースで進むとかなり遅くなる。Non stopではないのでトイレ休憩らしいものはなく、尿意と混雑に耐えながらひたすらバスに乗ることになった。
後にしてみれば乗車時の謎の割引は鈍行利用によるものだったと思う。考えてみれば外国人の乗客に理由もなくディスカウントをする必要なんてないな。もっと言えばブトゥアンで乗る際の確認も不足していた。自分で撮った画像にもすぐ隣のバスがNon stopになっている。バスターミナルのスタッフに流され何も考えずに乗ってしまった、後の祭り。

何とかダバオ到着。ホテルへ直行したがチェックインできず。
ダバオ市はフィリピンで最も安全と評される一方、その安全を支えるために空港や街中のセキュリティが非常に厳しい。バスでダバオ入りする際にも荷物検査が行われ全員一度バスを下車する。

そんなこんなでダバオに到着。着いたのは午前3時半、約10時間半のバス旅となった。Non stopより4時間近くは遅くなっているはずだ。移動中トイレ休憩があったのはダバオが近くなって1回のみ。頻繁に停車はしていたので他にもトイレに行くタイミングはあったとは思うが、トイレ休憩ではないので乗り遅れるリスクが高かった。
ダバオ着のバス停はこちら。比較的中心部に近いが近くには何もないのでタクシーで移動しよう。
ホテルについたのは午前4時。予約していたが遅い時間のためフロントがいない。警備員と話すも対応してくれず、他のホテルをあたることに。宿泊ホテルにチェックインできたのは午前5時頃であった。
想定よりかなり時間のかかる過酷な移動だったが、乗車前に確認すべき点に気を付けていれば防げていたので自業自得である。同行していたフィリピン人もこれに気が付かず、かなり疲弊していた。もし同ルートを利用する場合、いや、別ルートでもフィリピンで長距離バスを利用する際、Non stopバスかどうかが非常に大事と痛切に感じたバス旅でした。