※本記事は2025年11月時点の現地取材に基づいています。
ノイバイ国際空港(Noi Bai International Airport / HAN)は、ハノイ中心部から北へ約25kmに位置する国際空港で、T1(国内線)とT2(国際線)の二つのターミナルを持つ。初めて利用する人にとっては、到着後の動き方をどう組み立てるかが気になるところ。
本記事では、空港から市内への移動、ターミナル間の移動など、ノイバイ空港を使う際に最初に押さえておきたいポイントをまとめている。詳細は個別の記事で扱っているため、必要に応じて読み進めてもらえれば全体像がつかみやすい構成になっている。
まず確認しておきたいのは次の点。
- 市内へどう移動するのが楽か(タクシー/Grab/バス)
- 通信手段(SIM/eSIM)は空港で確保できるのか
- T1 ↔ T2 の移動は簡単か
- 到着ロビーにどんな設備があるのか(両替・ATM など)
ノイバイ空港のターミナル構造(T1=国内線/T2=国際線)
ノイバイ空港は、T1(国内線)とT2(国際線)の二つに分かれており、それぞれ役割がはっきりしている。利用する航空会社や行き先によってターミナルが異なるため、まずはここを押さえておきたい。
T2(国際線ターミナル)
- 日本・韓国・東南アジア・欧州など、国際線が集まるターミナル
- 到着ロビーにはSIMカウンター、両替、ATMがまとまっており、到着直後の準備ができる
- 出国後エリアには免税店やカフェ、航空会社ラウンジが揃っている
- 初めての旅行者でも動線がわかりやすい構造
→ 詳細はこちら:T2ターミナル完全ガイド
T1(国内線ターミナル)
- ベトナム国内線専用のターミナル
- 建物は本館(A〜Dブロック)と新館Eに分かれ、航空会社ごとに利用する棟が異なる
- 飲食店や売店はT2ほど多くはなく、シンプルな構成
- 朝夕に混雑することがあるため、余裕を持った到着が無難
→ 詳細はこちら:T1ターミナル完全ガイド
T1とT2の位置関係
- 二つのターミナルは隣り合っている
- 距離は長くはないため、荷物が少なければ徒歩移動も可能(非推奨)
- 荷物がある場合や初めて利用する場合は無料シャトルバスを使う方がわかりやすい
- 乗り継ぎやターミナル間移動がある際はシャトルバスが移動手段になる
→ シャトルバス詳細はこちら:ターミナル移動ガイド(無料シャトルバス)
ノイバイ空港 ⇆ ハノイ市内アクセス

ノイバイ空港からハノイ中心部までは、車でおよそ 40〜60分ほど見ておくとよい。時間帯や目的地によって差があり、朝夕のラッシュや旧市街方面はもう少し時間がかかることもある。
■タクシー(Mai Linh/Taxi Group/G7 など)
- 所要時間の目安はおよそ40~60分
- 料金は30万〜40万ドン程度
- Mai Linh / Taxi Group / G7 Taxiなど大手は料金・対応とも安定
- アプリを使わない人や現金支払いを想定する人向け
■Grab(料金が明瞭で使いやすい)
- 料金は25万〜40万ドン前後(時間帯で変わる)
- ピックアップ場所はT1・T2ともに到着階の入口付近
- 事前に料金がわかるため、ぼったくりを避けたい人にも使いやすい
- 旅行者でもアプリさえあれば簡単に利用できる
■空港バス(86番・90番・07番 ほか)
いくつか路線があるが、旅行者でも使いやすいのは次の路線。
- 86番:旧市街・ハノイ駅方面 — 最もわかりやすく、車内も比較的快適
- 90番:キンマー・カットリン行き — 市内西側へ出やすく、メトロ3号線(工事中)、2A号線とも相性がよい
- その他、07番・109番などの路線も運行している
料金の圧倒的安さが魅力だが、荷物の量や目的地によってはタクシー/Grabの方が移動がスムーズ。
■料金のざっくり比較(VND目安)
- タクシー:300,000〜400,000 VND
- GrabCar:250,000〜400,000 VND
- 空港バス:15,000〜45,000 VND
費用は目的地や時間帯で上下するが、概ねこの範囲に収まる。
手軽さと安心感を重視する場合はGrabまたは大手タクシーが扱いやすく、最安で行きたい場合は空港バスが向いている。
→ 詳しくは
(国際線)ノイバイ空港T2アクセス完全ガイド
(国内線)ノイバイ空港T1アクセス完全ガイドにまとめている。
T2(国際線ターミナル)
T2はノイバイ空港の国際線専用ターミナルであり、日本・韓国・東南アジア・欧州など多くの国際線が発着する。動線がわかりやすく、初めての旅行者でも使いやすい構造になっている。
■到着(Arrival)の流れ
入国審査 → 荷物受取 → 税関 → 到着ロビーの順に進む。到着ロビーにはSIMカウンターや両替所、ATMがまとまっており、到着直後の準備がしやすい。深夜でも営業している店舗があり、通信確保や最低限の両替には困りにくい。
■出発(Departure)の流れ
チェックイン → 保安検査 → 出国審査の順に進む。出国エリアには免税店や飲食店、航空会社ラウンジが揃い、搭乗までの時間を過ごしやすい環境になっている。
■設備(SIM・両替・飲食・空港内ホテル・荷物預かり)
T2には旅行者が使いやすい設備が揃っている。必要に応じて活用すると便利。
- SIMカウンター(複数キャリア)
- 両替所・ATM
- 飲食店・カフェ・軽食店
- 免税店エリア
スリープポッド(空港内ホテル/有料仮眠室)
- T2 にはスリープポッドが設置されており、仮眠や荷物整理に使える
- 料金は時間制で、早朝便・深夜便の利用時に便利
荷物預かり(Luggage Storage)
- T2には荷物預かりサービスもあり、短時間だけ荷物を置いて市内へ出るときに便利
- 利用料金は時間制で、長距離旅行者にもありがたいサービス
→ 詳細はこちら:T2ターミナル完全ガイド
(到着〜出発の動線、設備、店舗情報、SIM/両替、スリープポッドを写真入りで解説)
T1(国内線ターミナル)
T1はベトナム国内線専用のターミナルで、建物は本館(A~D)と新館Eに分かれている。Vietjet・Bamboo・Vietnam Airlinesなど主要航空会社が発着しており、利用する棟は航空会社ごとに異なる。
■設備(売店・ATM・飲食店)
- コンビニ・売店・軽食店
- ATM・両替所(T2より少ない)
- T2(国際線)よりシンプルだが、国内移動には十分な構造
■ラウンジ
- SH Premium Lounge、ASG Sky Loungeがプライオリティパスで利用可能
- 軽食・ドリンク・作業席があり、搭乗前の待ち時間に使える
■混雑の傾向
- 朝の出発ラッシュは特に混雑しやすい
- Vietjet/Bambooのピーク時間帯は行列ができることがある
- 国内線でも早めの到着が安心
SIM・通信手段

到着後すぐ通信環境を整えたい場合は、T2の到着ロビーにあるSIMカウンターが最も利用しやすい。Viettel・Vinaphone・MobiFoneなど主要キャリアのカウンターが並び、割高ではあるがプリペイドSIMやeSIMをその場で開通してもらえる。
- 現金・カードどちらも利用可能。
- 深夜着でも購入できたという報告はあるが、営業時間は店舗によって異なる。深夜便で確実に通信環境を整えたい場合は、事前にeSIMを用意しておくと心配がない。
- 料金プランは滞在日数とデータ量を伝えるだけで選んでもらえる
T2到着時のSIM購入はこちらの記事で詳しくまとめています。
ターミナル間移動(T1 ↔ T2 シャトルバス)

T1とT2はすぐ隣にあり、移動には無料シャトルバスを利用できる。荷物がある場合や初めての利用時は、シャトルを使う方がわかりやすい。
■シャトルバスの基本情報
- 運行間隔:おおよそ10〜20分おき
- 所要時間:数分程度
- 乗り場は各ターミナル前にあり、案内もわかりやすい
- スーツケースを持っていても問題なく利用できる
■利用される場面(乗り継ぎ・バス利用・設備利用)
- T2(国際線)→ T1(国内線)への乗り継ぎ
- T1(国内線)→ T2(国際線)への乗り継ぎ
- 空港バスがT1に到着する場合で、T2から出発する時
(07番など一部路線は T1のみ停留のため) - T2の荷物預かりやスリープポッド(有料仮眠室)を利用したい場合
(少し休憩したい、荷物を預けて市内に出たいなど)
必要なときに短時間で移動できるため、乗り継ぎ時でも扱いやすい。
詳細は個別ガイドのターミナルシャトルバスガイドにどうぞ。
よくある質問(FAQ)
■深夜に到着してもSIMは買える?
深夜着でも開いているカウンターはあるが、毎日必ず開いているとは言い切れない。過去の旅行者の体験談では「買えた」という声が多いものの、心配ならeSIMを準備しておくのが確実である。
■深夜の移動手段はあるか?
タクシーやGrabは24時間利用でき、市内まで問題なく移動できる。空港バスは夜間は本数が限られるため、深夜着の場合は車移動となる。
■空港から市内まではどれくらい時間がかかる?
車で40〜60分程度が目安。旧市街方面やラッシュの時間帯はもう少しかかることがある。
■空港泊は可能?(有料仮眠室・ベンチ)
T2にはスリープポッド(有料仮眠室)があり、短時間の仮眠が可能。深夜着・早朝便の乗り継ぎなら利用しやすい。また、空港内にはベンチもあり、無料で滞在することもできる。ただし快適とは言えず、長時間滞在には向かない。
■T1 と T2 の移動は簡単?
ターミナルは隣り合っており、無料シャトルバスで数分で移動できる。荷物が多い場合でも問題なく利用できる。
まとめ・関連リンク
ノイバイ空港はターミナル構造がシンプルで動線もつかみやすい一方、市内までは距離があり、移動方法は限られている。空港鉄道がないため、初めての旅行ではタクシーやGrabを利用するケースが多い。空港バスもあるが、利用する場合は停留所やルートを事前に確認しておくと安心である。
本記事では全体の概要をまとめているが、詳細は各テーマごとの記事で詳しく紹介している。必要な情報から確認して、ハノイ到着後の移動をスムーズに進めてもらえれば幸いです。
■関連記事
- T2ターミナル(国際線)完全ガイド
- T1ターミナル(国内線)完全ガイド
- ノイバイ空港T2アクセス完全ガイド
- ノイバイ空港T1アクセス完全ガイド
- T1 ↔ T2 シャトルバスの利用方法
- 国内線ターミナルでのSIM購入ガイド
- ハノイ交通ガイド(市内の交通手段まとめ)
- タンソンニャット国際空港(ホーチミン)ガイド
順に読み進めれば、ターミナルの使い方や市内への移動方法が一通り理解できる。


